かつて米国には「シリアルキラーの大豊作時代」があった! 著名殺人鬼が続々登場した納得の理由2つとは!?

かつて米国には「シリアルキラーの大豊作時代」があった! 著名殺人鬼が続々登場した納得の理由2つとは!?
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 米国にとってシリアルキラーの時代と呼べる暗黒期は、1970年代から90年代初頭である。この時代には、歴史に名を刻む凶悪なシリアルキラーが続々と現れた。なぜこの時代の米国に集中して、シリアルキラーが多く生まれたのだろうか?

 著名な歴史調査家であり、カナダ、トロントのライアーソン大学史学部教授でもあるピーター・ヴロンスキー氏は、自著『カインの息子たち:石器時代から現在までのシリアルキラーの歴史』でその謎に挑んでいる。ヴロンスキー教授は、ニューヨーク・ポスト紙に自身の研究についてこう語った。

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■戦地から米国に戻った帰還兵たち

 ヴロンスキー氏は、アメリカには40年代から70年代にかけて、第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、あるいは冷戦に際して多くの兵士を送り込んだ時期があること、そしてその後、戦地から帰還兵が続々と社会に戻ってきた時期があったことを指摘する。そしてシリアルキラーの多くは、第二次世界大戦中や直後に育っていることを指摘する。

 彼らの多くは、生涯のごく早い段階――早くも5歳程度――に、シリアルキラーとしての素質が形成されていたと言われている。幼児体験はその後の成育に大きく影響すること、また家族、特に男性であるシリアルキラーにとって、彼らの父親がどのような人物だったかということは非常に重要な要素だ。しかし、シリアルキラーの成育状況を調べると多くの場合、父親の姿が見えてこない。彼らはしばしば支配的な母親に育てられ、父親は不在または存在感が薄い。

 ヴロンスキー氏は、多くのケースでシリアルキラーの父親は戦争のトラウマを持った退役軍人であるという。彼らは兵士たちが行った暴行や、ベトナム戦争でベトコンと米兵が互いに行った残虐な拷問、殺戮のトラウマを抱え、米国の社会に舞い戻った。しかし彼らの多くは帰還後、戦場での経験については口をつぐんでいた。またこれら陰惨な体験をした兵士だけでなく、それらの行為について目撃したり聞いたりした兵士もトラウマを抱えていたことは間違いない。

 ヴロンスキー氏は「戦争でトラウマを受けた兵士が社会に戻り、父親になったこと」が、シリアルキラーの急増に関与しているという結論に到達した。

 ヴロンスキー氏の第二の着目点は(興味深い事にFBIも同意見だという)、当時人気のあった「True Detective」や「Men's adventure」等の冒険、犯罪雑誌だ。

「True Detective」(もともとは本格探偵ミステリー誌) は、1924年から1995年まで、「Men's adventure」誌は、1940年代から1970年代まで刊行されていた。

 ヴロンスキー氏はそれらの雑誌を子どもの頃に見たこと、そしてこれらの雑誌の表紙を見た時に感じた、本能的な感覚を今も覚えていると述べている。そして、それらの表紙はポルノではなかったが、それ故に余計に悪いと考えていると述べる。

 それらの雑誌の表紙には、女性を拘束拷問する図画がしばしば描かれていた。表紙の女性は髪を振り乱し、縛られた状態で、こちら(読者)を見ている。そして読者に、縛られた女性を傷つけようとしている殺人者や拷問者の側に感情移入させ、興奮を感じさせるという。

 この大流行した「パルプ・マガジン」と呼ばれる雑誌は、まさしく当時のアメリカそのものであった。もしその時代に、虐待され、傷つき孤立した少年がいたとすれば、幻想の世界に逃げることは想像に難くない。そしてその幻想の世界は、しばしば、社会や人に対する支配意識や復讐心をかき立てるものとなる。それとただでさえ多感な思春期が組み合わさると、その幻想が大部分は性的なもの――自分より弱い子どもや女性に対する支配、束縛、暴行そして殺人――となるとヴロンスキー氏は述べる。


■2030年頃に次時代のシリアルキラーが続々と出現する?

 ヴロンスキー氏は現在、シリアルキラーの出現は減少していると説明する。しかし父親のトラウマが息子に引き継がれるという法則に従えば、別のピークが来ることになるとヴロンスキー氏は不気味な予測をする。それは世界金融危機の起きた2008年の20年後から25年後の2030年前後になるという。

 2008年の経済危機は米国の多くの家族に壊滅的な危機を与えた。経済の担い手であった父親が仕事を失って自殺したり、麻薬中毒、アルコール依存症になり、壊れた家庭は数え知れない。

 そして最近の対テロ戦争でも、ISISによる残虐な処刑、拷問、暴行等を実際に体験したり、見聞きした兵士は多い。また一方では、米軍基地で行われたテロリストに対する残虐な拷問を行った米軍兵士も多数いるが、彼らはすでに社会に復帰していることだろう。

 ヴロンスキー氏の法則に従うと、次のアメリカのシリアルキラー「大量発生」は2030年くらいということだが、この予言が当たらないことを祈りたい。しかし残念ながら、こうしている今も、次世代のシリアルキラーは続々と育ちつつあるのかもしれない。
(文=三橋ココ)


※イメージ画像:「Thinkstock」より

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