大量のゴミと若者で埋め尽くされた危険な「スラム街」の奥に潜入、衝撃の光景とは!? 村田らむの超ディープなフィリピン・マニラ探訪!

大量のゴミと若者で埋め尽くされた危険な「スラム街」の奥に潜入、衝撃の光景とは!? 村田らむの超ディープなフィリピン・マニラ探訪!

 2019年の3月にフィリピンのマニラに旅行した。6月20日に発売される『危険地帯潜入調査報告書』(丸山ゴンザレス・村田らむ/竹書房)の書き下ろし用の取材……という名目はあったものの、実際には「すげえ安いチケット見つけちゃったから行こうぜ!!」みたいなノリの安直な旅だった。ちなみに往復エア代が東京→大阪の片道の新幹線代よりも安かった。

 他の媒体で詳しく書いたので、簡単にしか説明しないが、旅のスタート時点でサイフをすられた。

 すられたのはマニラ市の中心部にある大きいショッピングモールの近くだった。サイフには7万円以上の現金&カード類が入っていた。幸いパスポートは無事だったし、同行者もいたので、立ち往生してしまうことはなかったが、それでもとても凹んだ。エア代安くても意味ねえじゃないかよー!!

【その他の画像はコチラ→https://tocana.jp/2019/06/post_97959_entry.html】

 すぐに警察に行って手続きをしたが、半日以上つぶれてしまった。

 翌日、マインドは凹んだままだったが、なんとか無理やりテンションを上げてフィリピンのスラム街に行くことにした。

『危険地帯潜入調査報告書』はもともと雑誌『本当にあった愉快な話』(竹書房)の連載漫画をまとめたもので、丸山ゴンザレス氏にインタビューして、僕が漫画にする……というのがパターンだ。その中でも、フィリピンのスラム街のエピソードが格別に面白かったので行ってみたいなあと思っていたのだ。

 タクシーを停めて「スモーキーマウンテンって場所に行きたいんだけど、行ける?」と聞くと、「ああ、行けるよ。まかしとけ」という返事だったので、素直に乗る。

 出発してしばらくすると、スラムな町並みが見えてきた。

「おお、もう着いたのかな?」

と思ったがタクシーは停まる気配はない。グングン進んでいく。

 仕方なく車窓からパシパシと写真を撮っていたが、どこまで進んでもスラム街が終わる気配はない。ずーっとスラム街なのだ。

 韓国のカンナムのスラム街も広かったが、断然それ以上だ。どこまで行っても終わらない。しばらく圧巻される。何分もすぎた後、タクシーは幹線道路をはずれて、ゆっくりとストリートを走った。

「ここらへん一帯がスモーキーマウンテンって言われてるよ」

 と言いながら突き当たりまで走ってくれた。

 突き当りにはバスケットゴールが設置されており、少年たちが懸命にゲームをしていた。道端にはジープニー(ジープの乗り合いタクシー)が適当に並べられている。スラムではあったが道路は舗装されていた。古い団地が立ち並んでいる。街は人数も多く、とても活気があった。

 僕は、日本のスラム街や韓国のスラム街によく足を運んだが、どちらも老齢化が激しい。右を向いても左を向いても爺さんばかりである。

 フィリピンのスラム街では、老人はむしろ少なかった。子どもたちが駆け回り、少年や少女たちが楽しそうに歩いている。

 バイタクを走らすオッサン、バイクを修理したり洗車をするお兄さん、屋台で食べ物を売る人たち、ゴミを片付ける人、ゴミから使える物を拾う人、洗濯物を干す人、設備を直す人……などなどがみんな外で一斉に動いている。少しキレイな建物があるな、と思ったら教会だった。たまたま日曜日だったので、礼拝が行われていた。

 日本でももちろん人が多い場所はあるが、みんなウィンドウショッピングをするか、歩いているかが基本だ。

 こんなにみんながそれぞれの行動をしているのはなかなかお目にかかれない。

 ユーチューブにアップした動画を見てもらうとその動的な様子が分かると思う。数秒ごとに場面が変わり、そこここで新しい事件が起きている感じだ。

 ただただiPhoneで動画を撮りながら歩いただけなのに、まるで優秀な演出家が作った作品のような動画になった。

 フィリピンの人たちは、カメラに対してほとんど警戒心がなかった。コワモテのオッサンにカメラを向けても、笑いも怒りもしない。だからなんとも自然な写真や動画が撮れた。

 食料品のお店は万引きを警戒してか、しっかりと食材を金網で囲んでいるところもあった。ジャンクショップでは、小汚いコップにスプーン、色あせたサンダル、携帯のバッテリー、リモコン、電球、ホチキス、海賊版っぽいCD……となんでも売っているけど、欲しいものは一つも売っていなかった。

 昔の大阪のドヤ街、西成の露店を思い出して懐かしくなった。

 ストリートのはずれまで歩いてくると、山肌が見えた。そして山肌から、煙がモクモクと立ち上がっているのが見えた。すげえ、ホントにスモークが出てるんだ、スモーキーマウンテン!! と驚いた。

 木材を大量に集めたり、燃やしている人たちがいた。不要になった木材を燃やしているから、山から煙が出るのかもしれない。どういう理屈なのか今ひとつ分からないけど。

 一旦、幹線道路に出たのでしばらく歩く。幹線道路沿いには、何台もトラックが停まっていた。中には丸焼けになっているトラックもあった。しばらく放置されているようだ。

 トラックの前を犬や猫が通っていく。

 人懐っこい犬猫もいたが、フィリピンはまだ狂犬病があるのでそそくさと立ち去る。

 幹線道路に沿って歩いていると、まずまず太い川が見えてきた。橋の上から見下ろすと、川にせり出すようにたくさんの家が建っている。足場はだいたい竹でできている。ちょっと力が加わったら、バタバタと倒れてしまいそうだ。

 屋根には色とりどりの布がかけられ、そこら中に洗濯物がズラリと並べられている。キティちゃんなどサンリオのキャラクターがよく目についた。タイに行った時もサンリオはたくさんあった。さすがサンリオ、世界で人気なんだなあ。

 川にはいっぱいゴミが浮いていて、そのゴミをボートで拾う人もいた。そして子供たちが素っ裸で泳いでいる。

 こんな川で泳いだら一発で病気になってしまいそうだが、ピンピンしている。やっぱりようは慣れなんだな。

 それからしばらく歩いていくが、どこまでもスラム街は続いていた。

 一角ごとに名前がつけられて、生活しているようだった。地面はまだ土の場所も多い。

 道路の真ん中には、ぐちゃぐちゃに重なった数十本の電線が走っている。そしておびただしい量の洗濯物が干されている。

 その下で、やっぱりたくさんの人達がそれぞれの時間を過ごしていた。

 いつの間にか、サイフをすられたのを忘れて、いきいきと楽しい気持ちになっていた。

 今回は時間もあまりなくて歩いただけだったが、フィリピンのスラム街の様子はよくわかった。また来たいなと思った。

 今度は通訳をつけてダラダラと過ごしてみたい。もちろんサイフは、腹巻きの中に入れて絶対にすられないように気をつけて……である。

(文・写真=村田らむ)

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