
家で見かける「蜘蛛」は縁起が良い? 悪い?
家の中でときどき見かける、小さなアイツ……蜘蛛。
気にしない人も多いと思いますが、嫌いな人にとってはあまり侵入してほしくないですよね。
ですが退治しようとすると「蜘蛛は殺してはいけない」という言い伝えが頭の中に浮かぶ人もいるのではないでしょうか。
江戸の昔から、蜘蛛は人々にとって特別な存在でした。
やはり家の中にひょっこり顔を出す蜘蛛ですが、この時代から「朝の蜘蛛は神の使いだから殺すな」「待ち人の来る知らせで吉兆だから殺してはいけない」と言われていました。
一転して、「夜の蜘蛛は縁起が悪いから殺せ」とも。
ですが、現代では「朝でも夜でも、蜘蛛は殺してはダメ」というのが最も有力なようです。
江戸時代の着物の柄には、蜘蛛や蜘蛛の巣のものが多くあります。
今であればちょっとハードな絵柄ですが、当時は女性もオシャレとして蜘蛛柄を着ていました。
幸せを掴む、富を得るなどと言われ、人気だったようです。
そして子どもたちは、蜘蛛を使って「蜘蛛合わせ」という遊びをしていました。
遊び方は、クワガタやカブトムシなどと同じ。
オスの蜘蛛を10cm四方の板の上に乗せ、どちらかが逃げ出した時点で勝負をつけるという遊びです。