川島:とりあえず友達といることができるから続けていったわけですね。
那須川:そうですね。

極真空手をやっていた天心少年
那須川:それで1回試合に出てみたんですけど、そのときはボッコボコにされて負けたんですよ。
川島:え!? 那須川天心がデビュー戦でボコボコだったんですか?
那須川:ボコボコに負けました。そこで父親のスイッチが入ったんですよ。
川島:お父さんのスイッチが入った?
那須川:そうですね、その次の日から家の一部屋を道場にして。
川島:次の日!?
那須川:もうやばかったですね。次の日から、マンツーマンで毎日トレーニングですよ。“え、こんなはずじゃない……”って思っていたんですけど(苦笑)。
川島:火がついちゃったんですね。
◆「トレーニングはスパルタでした」
川島:そのときからトレーナーとしてお父さんの存在が大きくなっていくかと思いますが、かなり厳しい方だとお聞きしました。
那須川:結構厳しかったですね。
川島:どんなトレーニングが始まったんですか?
那須川:僕はグローブを着けて、(父親が)ミット打ちのミットをつけて……だから普通は僕が打つじゃないですか。
川島:もちろん。
那須川:そうじゃなくて、ミットが打ってくるんですよ。
川島:“キャッチャーが投げてくる”みたいな。
那須川:そうです(笑)。しかもミットって硬いんですよ。それが僕の顔や体をめがけて思いきり打ってくるので。