【オークス(日曜=20日、東京芝2400メートル)】2冠制覇に絶対の自信あり!! 佳境に突入した春の3歳クラシック。日曜は牝馬ナンバーワンを決める第79回オークスが行われるが、自信度がハンパではないのが桜花賞を圧勝したアーモンドアイ陣営。全盛期の高橋尚子を引き合いに出して同馬の無尽蔵のスタミナ、異次元の能力をアピールした。ライバル勢などまるで眼中にないようだ。
次元が違う――こう表現することに何ら抵抗を感じさせないスペシャルな存在。それが牝馬第1冠・桜花賞を完勝したアーモンドアイだろう。
「ただただ、すごいと感じて走りを見ていた」
管理する国枝栄調教師がこう振り返る桜花賞は、鞍上・ルメールが「アンビリーバブル」と表現する末脚で直線15頭をゴボウ抜き。2度のコース経験を誇る無敗の2歳女王ラッキーライラックを並ぶ間もなく差し切った姿は、同世代に太刀打ちできるライバルが不在であることを示した。さらに陣営を驚かせたのはレース後の姿だった。
「シンザン記念の時もそうだったが、GIを走った直後でも息の乱れはまったくなかったんだ」(国枝調教師)
33秒2の上がりを駆使して、なお残っている“オツリ”。それが同馬の非凡なスケール感を醸している。厩舎の番頭格・佐藤勝美助手はこんな話をしてくれた。
「ずっと昔、陸上競技が好きなスタッフが厩舎にいて、大仲(控室)のテレビでよく大会を見ていたんだ。ある日、そのスタッフが“売り出し中の注目株”って大騒ぎするマラソン選手が出ててさ。結果は最後のスプリント勝負で負けたんだけど、すごかったのは優勝インタビューの映像。優勝ランナーの背後で何本もダッシュを繰り返す選手が映ってたんだ。それが“注目株”だった」