
楽天の梨田昌孝監督(64)が16日に辞任を表明し、17日の阪神戦(楽天生命)から平石洋介ヘッド兼打撃コーチ(38)が監督代行として指揮を執った。試合は8―0で勝ったものの、チーム内には重苦しいムードが漂っている。電撃辞任の裏側では何が起きていたのか。関係者の話を総合すると、今回もやはり「フロント上層部の現場介入」が直接的な原因となっていたことが明らかになった。
17日午前、楽天生命パーク宮城を訪れた梨田前監督は選手、首脳陣らに「途中で投げ出して申し訳ない。平石代行を支えてあげてほしい。残り80試合で自分たちのいいところを出してほしい。特に(7勝24敗の)本拠地で勝てるように」と最後のあいさつ。松坂世代初の指揮官となった平石監督代行は「正直いまだに気持ちの整理がつかない」と戸惑いを見せながら「いきなり(カラーは)ガラッと変わらないとは思いますが、僕のやりたいようにやりたい。選手起用ですとか作戦とか、動くところは動きますし、信じて打たせるところは打たせますし。体張ってやります」とチーム再建への覚悟を語った。
梨田前監督は、前日の辞任報告で「借金20」が辞任のデッドラインであったことを自ら明かした。しかしその一方で、周囲からは「星野さんが亡くなって、完全に防波堤を失ってしまった。上層部の現場介入と野球観の違う26歳も年下のヘッドコーチ(平石監督代行)との意思疎通に苦しんでいたのは明らか」と同情論が聞こえてくる。
楽市場売り上げの責任とらされたか