
中日の3年目左腕・小笠原慎之介投手(20)が28日、巨人戦(東京ドーム)に先発し、3安打、9三振の好投で初の完封勝利で5勝目を挙げた。
「ホッとしてます。(完封は)全く意識してないっすよ。全部、武山さんのおかげです」。試合後は、バッテリーを組んだベテラン女房をたたえた。試合前に「とにかく内角を使って押していく」と2人で確認。狙い通りの攻めで巨人打線を封じた。
東海大相模の先輩で巨人のエース・菅野とは3度目の対決。過去2回の対決では完膚なきまでにやられた。それでも「別に何も意識してないです」と平常心で臨んだ。
ただ「絶対にロースコアになる」といつも以上に神経を使った。それが結果的に「偉大な先輩」との対決の初勝利につながった。「まだ僕は1勝2敗で負け越している。一戦でも早く近づけるようにしたい」。菅野に近づくことが中日のエース、ひいては球界へのエースになるための道と分かっている。
前夜(27日)ノーヒットノーランを食らった森監督は「昨日の今日で意地を見せてくれた。1つ乗り越えてくれた。一人前の投手になってくれるのかな」と孝行息子に目尻を下げた。