「その後、森容疑者のマンションに一緒に入るのが防犯カメラに写っていたが、小西さんがマンションを出るところは写っていなかった。森容疑者が自宅で殺害した可能性もある」(捜査関係者)
司法解剖の結果、小西さんの体内から薬物反応がみられた。捜査本部は18日、両容疑者の自宅を家宅捜索。森容疑者宅から何らかの薬物が押収されれば、小西さんは森容疑者宅で薬物を摂取させられた可能性が高まる。
稲岡容疑者を知る人物は「彼は10年以上前に、大阪市内に移り住んだ。営業職などを転々として、香川にも住んでいた。金に困っていたそうだ」と明かす。
森容疑者は大阪・枚方市出身。大阪市内の高校を中退後、同市内のガールズバーの店長をしていた。事情を知る人物は「客をシバいたか何かで、客に行方を追われ、逃げたらしい」と語る。
小西さんと森容疑者の接点は不明。交際していたのか、キャバクラでキャバ嬢と客として知り合って閉店後に“アフター”に連れ出したのかなど、関係は今後、明らかになりそうだ。さらに、捜査関係者は第3の男が関与している可能性もあるとみて、捜査を進めているという。
元警視庁刑事で犯罪心理学者の北芝健氏は「おそらくバックアップしている広域暴力団が存在する」とみている。
両容疑者は捜査員に対し、互いについて「知らない」と供述。北芝氏は「2人ともなかなか口を割らないということであれば、今回の殺人はヤクザ系、反社会勢力の男が計画を立案した可能性も想像できる。その男がヤクザだから、口を割れないのでしょう」と、捜査本部が可能性を考えているという第3の男について指摘する。
小西さんと森容疑者の関係については「稲岡容疑者が小西さんの客だった場合も考えられる。例えば夜の世界では、相手のキャバ嬢との間にトラブルが起きたので『ちょっと頼みますよ』と言って、相手の女性を殺すことも十分あり得る」と北芝氏は語った。