実に年俸総額9億150万円をカットする大ナタだ。日本一から一夜明けた4日、ソフトバンクが来季に向けて8選手に戦力外を通告した。年俸4億円の摂津、3億6000万円の五十嵐らチームの躍進に大きく貢献した功労者も球団を去る。来季は球団史上初の日本一3連覇がかかるシーズン。その先のさらなる黄金期にも向けて、大きくカジを切った形となった。
日本一連覇を達成したソフトバンクが大規模なリストラを敢行した。日本一の一夜明けとなった4日、摂津正投手、五十嵐亮太投手、寺原隼人投手、笠原大芽投手、張本優大捕手、吉村裕基外野手、茶谷健太内野手、城所龍磨外野手の8人が戦力外通告を受けた。
摂津はエースとして2012年に沢村賞を受賞するなど一時代を築いた右腕だ。しかし、契約最終年の今季は2勝(4敗)に終わった。日米通算860試合に登板した五十嵐も今季は腰痛で出遅れて23試合の登板にとどまった。
両者ともに現役続行の意志は固く他球団のオファーを待つ。ヤフオクドームで報道対応した五十嵐は「まだユニホームを脱ぐわけにはいかない。喜び、悔しさを来年につなげられる自信はあるし、ぶつけたい思いがある」と話した。
また、寺原は01年のドラフトで4球団競合の末にダイエー(当時)にドラフト1位で入団。06年オフに多村との大型トレードで横浜に移籍したものの、オリックスを経由して、13年にFAで古巣・ソフトバンクに復帰した。功労者の一人でもある。近日中に現役続行か引退かを決める模様だ。吉村、城所も現役続行を希望。笠原、張本、茶谷の若手3選手には、球団は育成選手として再契約を提示する方針だ。