【“剛腕”郷原洋行元騎手のGI指南「大阪杯」(31日、阪神芝内2000メートル)】こんにちは、郷原洋行です。
今週は先週に引き続き古馬のGⅠが行われます。ただし、先週の高松宮記念が1200メートル戦だったのに対し今週の大阪杯は2000メートル。道中少々のアクシデントがあっても挽回可能な距離になる分、先週よりは無難な結果が予想されます。
私が現役ジョッキー時代の阪神競馬場は現在よりも極端なおむすび形でした。どちらかというと直線の短い小回りコースという印象もありました。それだけにスタートは大切で、実際、前へ行った馬の有利なコースだったはずです。
ところが現在はどちらかといえば大きな競馬場に分類されるのではないでしょうか。直線は長く、上り坂もあります。以前とは全く違う形態と言ってよく、東京競馬場ほどではないものの、差し、追い込みも決まる競馬場へ変貌を遂げました。
そんな舞台で一昨年からGⅠとなった2000メートル戦がこの大阪杯。一昨年はキタサンブラックが勝ち、昨年はスワーヴリチャードが優勝しました。いずれも1番人気に応えての勝利。実力の出しやすいコースに変わったので、それなりの馬が勝つようになった気がします。
しかしながら、今年は少々難しい点がひとつあります。それは有力馬、それもかなり有力と思える馬の多くが休み明けだということです。
昔はGⅠ級のレースが少なかったことや、オープンの平場なんていうレースもあり、ビッグレースの前に叩き台として1戦もしくは2戦使うのが当たり前でした。しかし、現在は大きく流れが変わった気がします。GⅠ級のレースが増えたことで、連続してGⅠを使う時の疲労度合いを考慮して、プレップレースを使わない。休み明けでいきなりGⅠに出走するというケースが増えてきたと思います。