
【ヴィクトリアマイル(日曜=12日、東京芝1600メートル)栗東トレセン発秘話】「これまで海外の様々なビッグレースに参加させてもらってきたし、凱旋門賞を見る機会にも恵まれたけど、それらと比べてもケンタッキーダービーは別格です。“もう一度行きたい”と強く思うレースですね」とは3年前の同レースにラニで参戦した松永幹調教師。
管理馬を出走させる立場で聴く「マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム」は格別らしいが、日本の自宅で聴いても、それなりに感動するもので。JRAが発売した海外競馬はフル参戦。身銭を切って“勉強”を続ける記者にとっても、ケンタッキーダービーの馬券を買い、ライブ映像を見られる喜びは、ドバイや香港のそれとは比較にならないものだった。
1位入線→17着降着のマキシマムセキュリティを巡る状況は、米国らしく「裁判沙汰」に発展するなんて報道もあるくらいの大トピックになったらしいが、日本人なら最後方から鋭く追い込んだマスターフェンサー(6着)のパフォーマンスに言及しないと。
「出遅れはもちろんだけど、決してスムーズに回ってきたわけじゃない。迷った結果として内に…って感じだったでしょ? 最初から内ラチ沿いを狙って走っていたら、もっと差のないところまで来ていたと思うし、繰り上がり優勝なんて結果まであったかもしれませんね。いずれにしろ、次走以降は頭数が少なくなっていくし、特にベルモントSは“日本馬がいつかは勝てるレース”と僕は思っているんです」とは前出の松永幹調教師。