
【POGマル秘週報】3歳世代の頂点を決める日本ダービーがロジャーバローズの優勝で幕を閉じ、競馬サークルにとっての“新しい年”がまた始まる。2012年からダービー終了の翌週に次世代の新馬戦がスタートするようになり、当欄でも“早期デビューの重要性”には幾度となく触れてきた。
15年メジャーエンブレム、16年アエロリット、17年ダノンプレミアム、ケイアイノーテック、そして昨年はグランアレグリア、サートゥルナーリアと4年連続で3回東京、または3回阪神でデビュー勝ちした馬が翌春までにGIタイトルを手にした。POGドラフト会議は今週がピーク。今年の2歳馬戦略も、やはり早期化傾向は無視できないことを改めて強調しておきたい。
さて、東京の開幕週の新馬戦は計3鞍。特に昨年、グランアレグリアが制した2日目の芝1600メートルは、一昨年もステルヴィオが勝った注目度ナンバーワンの番組だ。ノーザンファームの生産馬で鞍上はルメールなのが共通項。同日に安田記念が行われるため、トップ騎手を確保しやすい状況も有力馬が集まる下地になっている。
この将来が約束されたも同然の舞台に、トップ騎手の最高峰ルメールとのコンビで“出走権”を得たのが、グランアレグリアと同じ藤沢和厩舎のアブソルティスモ(牡=父ダイワメジャー、母ラドラーダ)だ。今月3日に臨んだ初めてのゲート試験で不合格になり、周囲に不穏な空気が流れたこともあったが、24日の2度目の試験で合格し、出走の運びとなった。