「就職氷河期世代」採用枠の矛盾

 兵庫県宝塚市は2日までに、バブル崩壊の影響で就職難だった30代半ばから40代半ばの「就職氷河期世代」を対象に新規の事務職員として雇用する採用試験の実施を決めた。対象は来年の3月末時点で36~45歳の高卒以上。市によると、この世代に限定した自治体職員の採用は愛知県が実施しており、市町村では初めて。これに対し、「本当の就職氷河期はアラフィフから始まったんだ」と主張する人たちがいる。

「就職氷河期は、1993年ごろから10年強程度」と厚生労働省が定義しているにもかかわらず、実際には宝塚市の支援の対象は5歳ほど若い世代にズレているという。

 バブル経済崩壊後の“底”となった93年に突然、企業が新卒の学生の採用を控えるようになり、就職氷河期が始まったため、実際の就職氷河期世代は大卒だと49歳や48歳などのアラフィフから始まっていた。

“就職氷河期1年生”を自称する48歳の男性は怒り心頭だ。

「就職氷河期支援の“詐欺”ではないでしょうか。宝塚市に45歳以上を対象にしない理由を尋ねたら、電話口の担当者は当惑し、後ほど担当者から連絡するとのことでしたが、回答はありませんでした。1年上のバブル入社できた大学の先輩に比べ、自分の就活は絶望の日々でした」

 インターネット、携帯電話が普及していない時代、採用人数が激減したことを知ることになるのは、複数の会社の最終面接で翻弄された後だったという人も多い。

 別のアラフィフ男性は「大手化学メーカーなんて総合職とクリエーティブ職の2部門で最終面接で落としてくれました。さっさと落としてくれたら他の会社を受けることができたのですが…。その世代を見捨てるのは就職氷河期支援とは言えないでしょう。増税、予算増加の理解を求めるための形式的な就職氷河期支援にしか見えません」とこぼす。


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