【鉄旅タレント木村裕子の日本全国おもしろ鉄道】日本初のモノレール 黒字路線なのに「運行休止」ネックになったのは…

【鉄旅タレント木村裕子の日本全国おもしろ鉄道】日本初のモノレール 黒字路線なのに「運行休止」ネックになったのは…
上野動物園の園内を走るモノレール。10月末に運行休止となった

 空を飛ぶように走るモノレールは、まるで魔法のじゅうたんのようで大人でもワクワクしてしまいませんか? いまでは全国各地に点在していますが、日本で初めて走ったのは、なんと上野動物園の中でした。その“お初モノレール”がいま、存続の危機に陥っているんです!

 正式名称を「上野懸垂線」と呼ぶこの路線は、東園と西園の300メートルを1分半で結びます。乗車賃は大人150円、子供80円で、一般的な鉄道と同じように券売機で購入。チケットには象やパンダのイラストが描かれています。東京都が運営しているので、車両や駅には都営地下鉄と同じマークが付いているところがかわいい! 遊具のようですが法律上は鉄道なので、日本全線完乗達成のために私は乗車済みです。

 このモノレールは戦後、路面電車に代わる乗り物を開発するため、世界最古であるドイツのモノレール技術を参考にして、まずは実験と研究のために1957年に園内で開業させました。来園客を乗せて着実にデータを出していきましたが、時代は高度成長期に突入。一度にたくさんの人を運ぶことが必要となり、輸送力に勝る地下鉄が採用された結果、試験走行は必要なくなりました。

 でも上野動物園では名物の乗り物となっていたため、そのまま走り続けること62年。年間130万人以上が利用する黒字路線なのに、先月末で「運行休止」となってしまいました。

 理由は老朽化のため。それもただの老朽化ではない部分がネックとなっています。開業時に参考にしたドイツのモノレールは、線路の下を車両が走る「懸垂式」というもの。見た目は、サルが片手で木にぶら下がるような感じで、片側だけでつられている形は日本でここだけになります。


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