五輪の新聖地「新国立」に2つの“ナゾ”

五輪の新聖地「新国立」に2つの“ナゾ”
やはり常設の聖火台はどこにもなかった

 新たな「聖地」がついにベールを脱いだ。2020年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとして生まれ変わった国立競技場(東京・新宿区)が、このほど報道関係者に初公開された。総工費1569億円、収容6万人の「杜のスタジアム」に本紙も潜入。新時代のスタジアムらしくバリアフリーや暑熱対策などさまざまな工夫が施されていたが、その一方で「ないもの」も…。どこを見ても存在しない“2つのアレ”にスポットを当ててみた。

 聖地誕生を祝う竣工式では安倍晋三首相(65)が「世界最高のユニバーサルデザイン、自然環境との調和や日本らしさを兼ね備えたナショナルスタジアム」と絶賛。2016年12月の着工から36か月を経て完成した国立競技場に足を踏み入れると、新たな発見の連続だった。

 日本スポーツ振興センター新国立競技場設置本部の高橋武男総括役が「細部までこだわり抜かれた点では世界最高レベル」と胸を張るように見どころ満載。屋根の内側の鉄骨フレームは木材で覆われ、木の温もりを感じることができる。南側の屋根の一部は二重ガラスになり太陽光が芝に当たるよう計算され、3層に分かれたスタンドは徐々に急勾配となる“すり鉢状”で、各層の間は風が吹き抜ける構造になっている。無風の日も大型送風機が稼働するため「真夏の猛暑でも風が通って不快な暑さを感じない」(高橋総括役)。

 だが、通路を見上げるとビックリ。本来、屋根裏に隠れているはずの梁(はり)や配管が至るところでむき出しになっており、天井板がないのだ。お世辞にもオシャレとは言いがたい“スケルトン天井”について、高橋総括役は「メンテナンスしやすいのがメリット。修理箇所も見つけやすく、すぐに交換できる。それにローコストというのがいいですね」と説明。15年12月、イラク出身の女性建築家ザハ・ハディド氏(故人)がデザインした旧整備計画が総工費2520億円という高額で批判を浴び、白紙撤回された経緯を考えると、低コスト仕様を採用したのはうなずける。


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