レッズのカイル・ファーマー捕手(後編) 半身不随のルームメートから学んだ人生の教訓

レッズのカイル・ファーマー捕手(後編) 半身不随のルームメートから学んだ人生の教訓
ファーマー(右)は昨季レッズで97試合に出場(USA TODAY Sports)

【元局アナ・青池奈津子のメジャーオフ通信】19歳にして仲間の一人が不慮の事故で半身不随になったら、どう乗り越えるのだろう?「一緒に暮らし始める」なんてカイル・ファーマーがとった行動は、まず思い付きもしないのではないか。

「大学の近くの3階建てを借りていた友人のチャンスのお姉さんが卒業したんで、そこにチャンスを入れて5人で住んだんだ。事故から10か月後のこと。アレックス・ウッズもいたよ。不動産屋が彼のためにバリアフリーの改装をさせてくれた」

 家の前のスロープやトイレのドア、シャワースペースの拡大…。大学のバンも毎日迎えに来てくれたそうだ。チャンスさんは友人たちと過ごす時間を楽しむ一方で、事故のことを思い出して落ち込んだり怒ったり、負けず嫌いな性格から助けや同情を拒むこともあったという。それでも「それを互いにシェアして泣き合ったりもしたし、車椅子なんてないも同然にイタズラしたり。一緒に暮らしていて僕らはチャンスをかわいそうと思ったことはない。どこにでもいる大学生だった」。

 チャンス・ヴィーゼーさんの精神力の強さ、仲間たちの強い絆、必死に今を生きる若者たち…5人が何げない日常に笑い合っている姿が想像できて、胸が熱くなった。

 実は、直接チャンスさんに話すべきだ、とカイルから連絡先を聞いていた。チャンスさんは、南部なまりのエネルギーあふれる声で快く電話インタビューに応じてくれた。

「事故から最初の2週間が一番つらかった。なぜ自分にこんなことが起こるのかと。手術後にリハビリ施設に転移して、自分よりずっと悪い状況の人がたくさんいるのを目の当たりにして気付いたんだ。自分以上のケガに苦しんで、半身不随でもいいから僕と代わりたいと思っている人たちの周りにいたら、なかなか自分のことばかり嘆いていられなくなるもので、そこから真っすぐ前を見て過ごしてきたよ。カイルたちと同じ家に住み始めて大学に戻った時、奪われた自立の感覚が戻ってきてうれしかった。車椅子にこそ座っているけど、初めてノーマルな日常に戻った気がしたんだ」


あわせて読みたい

東スポWebの記事をもっと見る

トピックス

今日の主要ニュース 国内の主要ニュース 海外の主要ニュース 芸能の主要ニュース スポーツの主要ニュース トレンドの主要ニュース おもしろの主要ニュース コラムの主要ニュース 特集・インタビューの主要ニュース

野球ニュースアクセスランキング

野球ランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る
2020年2月8日の野球記事

キーワード一覧

このカテゴリーについて

プロ野球、MLB、日本代表、甲子園や人気の野球選手など野球にまつわる情報をお届け中。

通知(Web Push)について

Web Pushは、エキサイトニュースを開いていない状態でも、事件事故などの速報ニュースや読まれている芸能トピックなど、関心の高い話題をお届けする機能です。 登録方法や通知を解除する方法はこちら。