
【球界平成裏面史(22)、中日・落合年俸問題(4)】「落合家チンポ丸出し放送TVに放尿シーンがバッチリ!中日ボー然」。平成2年(1990年)10月18日付の本紙1面見出しは世間にも強烈なインパクトを与えた。ただし、記事は1面ではなく2面。「ジミー佐古田の麻薬最前線㊤コンドーム麻薬流行中」が1面記事で、さらに左上にはフォト特報として女優・富田靖子のキスシーン写真が大きく掲載されていたが、何よりも「落合家――」の見出しにものすごい反響があった。
記事は2面左上に掲載された。タイトルカットは「デスクと記者のナイショ話」。令和の現在も続く本紙野球面の名物コーナーで展開したもの(※別項参照)。テレビ番組中の当時3歳の福嗣くんら落合家のシーンのいくつかに、複数の球団関係者が眉をひそめたわけだが、ここまで中日サイドがこの番組に反応したのは星野仙一
この記事内容をデスクに報告したのは、まぎれもなく記者。だが、正直、ここまでの見出しになるのは想像していなかった。この記事を見た球団の人たちも一様に、その中身よりも見出しに驚き、冷たい視線を記者に浴びせた。それまで大幅年俸アップを狙う落合に対して厳しい声ばかりが上がっていたが、それも一気になくなる勢いで「何だよ、これは…」。新聞社には見出しなどをつける紙面レイアウト担当がいる。「落合家――」の見出しも記者がつけたものではなかったが、そんなことが通用する雰囲気でもなかった。