
【POGマル秘週報】連続開催後半に突入する新潟競馬は計3鞍の新馬戦を予定。今夏は梅雨明けが遅かったことで本格的な酷暑となったのは先週から。実戦経験のない新馬の仕上げには、より神経を使うことになるだけに、送り出す側の「厩舎力」も問われる。そこで当欄は今週の新馬戦に2頭の若駒を送り出す宮田厩舎にスポットを当ててみた。
開業が今年3月の宮田厩舎にとって初めてデビューから管理する世代。それだけ厩舎カラーが色濃く反映されることになろうか。総指揮官の宮田調教師の最大の特徴といえば、師匠の国枝調教師同様、とにかく“よく歩く”。暑いさなか、厩舎と主たる調教場の南スタンドを幾度となく往復しながら陣頭指揮を執る合間に、取材に応じてもらえた。
まず日曜(16日)芝外1800メートルを予定しているのはアドマイヤハレー(牡=母アドマイヤシーマ)。期待外れの声も聞こえていたモーリス産駒だが、先週は新馬戦で一気に3頭が勝ち上がり、逆襲ムードが漂ってきたうえに、母父がディープインパクトと、次世代のうねりとなり得る血統背景を持っている。
「2か月前にゲート試験に合格して、放牧を挟んでの再入厩。450キロほどでさほど大きくはないけど、非常にバランスのいい馬ですね。少し不真面目な面はありますが、実戦はそういった気性を踏まえ“しっかり追ってくれる騎手に”と思い、岩田(康)さんを選びました」(宮田調教師)
このアドマイヤハレーが1週前追い切りで南ウッド5ハロン66・3―12・7秒をややハードに追われたのに対して、4ハロン55・3―12・5秒とソフトだったのが、土曜(15日)芝外1600メートル予定のロンドンネス(牝=父Iffraaj、母London Welsh)。父の産駒はまだなじみが薄いものの、JRAでデビューした3頭はすべて勝ち上がっており、血統面でも注目できる存在だ。