ソフトバンク・周東〝走り屋〟からの脱却は「9・17西川突撃」から始まった

ソフトバンク・周東〝走り屋〟からの脱却は「9・17西川突撃」から始まった
周東(左)は西川を質問攻めにした(9月17日撮影)
       

 確変中だ――。ソフトバンクの韋駄天・周東佑京内野手(24)が18日の楽天戦(ペイペイ)で4安打2打点、初の1試合3盗塁を決めて、11―4の大勝に貢献。チームは8連勝で貯金を今季最多の21とし、2位ロッテとのゲーム差を今季最大5・5に広げ、3年ぶりのV奪回へ独走状態に入った。

 1か月前とは見違えるような姿で「リードオフマン」として覚醒している。一芸の〝鬼脚〟で侍ジャパンに選出される「走り屋」として台頭。内外野をこなす万能性で使い勝手がよく、ゆえに切り札的存在だった。

 そんな男は「あの日」を境に変わった。打撃が課題で打率2割1分台と低空飛行を続けていた9月17日、札幌ドーム。周東は試合前練習の全体アップが始まる中、一人チームの輪から外れていた。尊敬するライバルに〝突撃取材〟を敢行していたからだ。柳田、松田宣らにあいさつするため一塁側ベンチにやってきた日本ハム・西川遥輝外野手(28)を捕まえた。相手チームのアップが始まったため引き返そうとする西川を追いかけ、質問攻め。球団関係者が「そういう時代になったんだな…」と漏らすほど、一昔前の野球界なら珍しい光景だった。

 走り屋からの脱却のためにヒントが欲しかった。「西川さんに『どうやって塁に出るかを考えながらやると、もっと良くなるよ』と言われた。死球でも四球でもエラーでも、なんでもいいから――」。これまでも似たような助言を受けたことはあっただろう。だが、意を決して突撃した尊敬する選手の生の声だから響いたに違いない。

 翌18日の楽天戦でプロ初の4安打をマーク。先月17日に2割1分5厘だった打率はこの日、2割6分5厘まで急上昇した。出塁が増え、盗塁数もひと月で倍増。現在39盗塁で、34盗塁の西川とタイトルを争っている。西川の心意気にも応える活躍で、首位を走る常勝軍団のリードオフマンを実力でつかみ取ろうとしている。

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