
【楊枝秀基のワッショイ!スポーツ見聞録】野球好きのネット民の間では「有名な数字」がある。それは「33―4」。読み方は「さんじゅうさんたいよん」だ。
これは2005年、ロッテと阪神で行われた日本シリーズ4試合の合計スコア。第1戦10―1、第2戦10―0、第3戦10―1、第4戦3―2。当時、私は阪神担当記者として現場で取材をしていた。岡田監督の「そんなんもう、あれよなぁ」というコメントに、初めて「そんなんもう、あれやなぁ」と納得したのは悪夢の思い出だ。
さて、2020年日本シリーズはどうだ。ソフトバンクと巨人の現在のスコアは5―1、13―2で合計18―3。この先はあくまで未知だが単純に倍にすれば「36―6」となる。このままだと新たな悲劇が生まれてしまいそう。というのも気が早過ぎる話か。
05年当時を振り返ると下馬評では阪神有利の声が多かった。60盗塁119得点の1番・赤星を金本(125打点)、今岡(147打点)が返す強力打線。さらに、投手陣はジェフ・ウィリアムス、藤川球児、久保田智之のJFKが確立していた。
05年の阪神は6回までリードしていればほぼ勝った。だが、そのJFKがほぼ使えないままシリーズは終わった。
しかし、今年の原巨人には、こんな思いをしてほしくはない。私は巨人が西武を4タテし日本一になった02年の第1次原政権の担当記者でもあった。さらに、09年WBC2連覇の原ジャパンも担当しているだけに、巻き返しに期待したい。
ネット上ではパ・リーグ下位球団のファンから「セ・リーグなら優勝できた」などという声も聞こえてくる。いやいや。そんなわけはない。原監督の口から「そんなのもう、アレだね」などというコメントは出てこないと信じて、残りのシリーズを見守りたい。
☆ようじ・ひでき=1973年8月6日生まれ。神戸市出身。関西学院大卒。98年から「デイリースポーツ」で巨人、阪神などプロ野球担当記者として活躍。2013年10月独立。プロ野球だけではなくスポーツ全般、格闘技、芸能とジャンルにとらわれぬフィールドに人脈を持つ。
あわせて読みたい
-
NEW
「安田君をお願いします」鷹柳田、自主トレでロッテ若き4番と3150ポーズで“合体”
-
NEW
ロッテ安田は“本物の4番”に成長できるか? 向上した変化球の対応と見つかった課題
-
NEW
「豪華な自主トレ」 DeNA大和、福留&鳥谷“元虎3人衆”揃い踏みにファン感激
-
NEW
大谷翔平の希望額は3億4000万円…エンゼルスとは合意に至らず年俸調停へ
-
【楽天】島内宏明が石井一久監督に4番回避の珍要求「自分が一番やりにくい打順」…強打者・浅村栄斗に任せた!?
-
センバツ「今年こそは…」有観客開催へ…21世紀枠は史上最多タイ4、抽選会は2・23
-
【高校野球】高野連、第93回選抜大会の日程、出場校数を発表 21世紀枠が3校から4校に増枠
-
センバツ21世紀枠3→4に増へ 13日運営委員会で決定へ