
【阪神ジュベナイルフィリーズ(日曜=13日、阪神芝外1600メートル)栗東トレセン発秘話】SNS上で「かわいい」と大人気のソダシに勝手にジェラシーを感じている。もちろん、記者が「かわいい」と言われたいわけではない。同じ“白毛一族”(=母系に白毛馬シラユキヒメ)の血を引くメイケイエールにも注目していただきたいのである。
「ウチのは白くはないですけど、白毛一族らしい品があって女優さんみたい。歩き方、馬房での立ち居振る舞い、草を食べるしぐさひとつ取っても上品なんですよ」
笑顔でこう話すのはメイケイエールを管理する武英調教師。道中の折り合いを欠きながらも力でライバルをねじ伏せる。そんなレースで見せる荒々しいイメージとは対照的に、普段の姿はとても扱いやすいお利口さんなのだそうだ。
「いわゆるツンデレってやつですかね。レースでもかかってムキになっているというよりは、真面目過ぎるがゆえに、グーッと行っている感じなんですよ」
そう、競馬で見せる前進気勢あふれる走りは、“前の馬を抜かさなければ”という彼女の生真面目な性格の表れ。人間の世界でも普段はおとなしいのに、仕事となると人が変わったようにバリバリ働く。そんな女性が周りにいるのでは? ドラマで例えるなら、NHKの朝ドラ「エール」で二階堂ふみさんが演じた音のようなキャラクターだろうか。
個人的には、仮に折り合いを欠いても勝てるのではないかと、底知れないポテンシャルに期待しているが、陣営の視点に立てば“競馬はそう甘くはない”が本音だろう。ゆえに、折り合いの改善に向けて中間も様々な工夫を行っている。