【秋場所】前半戦で新横綱と大関の明暗くっきり 照ノ富士の〝独走V〟は止められない!?

 誰も止められそうにない。大相撲秋場所8日目(19日、東京・両国国技館)、新横綱照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)が幕内玉鷲(36=片男波)を寄り切り、ストレート給金を決めた。土俵際に追い込まれながらも、もろ差しで形勢逆転。そのままベテランの相手を退け「冷静に相撲を取れたと思います。一生懸命やっているだけです」と振り返った。

 絶体絶命のピンチを乗り越えて無傷の8連勝。土俵下の高田川審判長(元関脇安芸乃島)は「玉鷲が一気に行ったが、やはり横綱がガチッと取って、そこから盤石だった」。また、照ノ富士については「落ち着いていた。慌てると体が浮くけど、落ち着いているからドシッとしている」とうなずいた。

 前半戦は新横綱の圧倒的な一番が続く一方、大関陣がピリッとしなかった。正代(時津風)は黒星発進から4連勝と追走モードに入ったかに思われたが、6日目に幕内霧馬山(陸奥)、この日は幕内琴ノ若(佐渡ヶ嶽)に屈して早くも3敗。高田川審判長は「(琴ノ若戦は)ちょっと雑ですね」と厳しく指摘した。

 カド番の貴景勝(常盤山)は先場所に痛めた首の状態が不安視される中、初日から3連敗で勢いに乗ることができなかった。それでも4勝4敗と星を五分に戻し、高田川審判長は「だんだん上向いている。立ち合いは今日(大栄翔戦)が一番よかったのでは」と話す。とはいえ、現状の貴景勝では勝ち越すのが精いっぱいだろう。

 照ノ富士を1敗の幕内妙義龍(境川)、2敗の関脇御嶽海(出羽海)ら5人が追いかける展開だが、場合によっては千秋楽を待たずに新横綱の優勝が決まる可能性もある。

 今年の秋はこのまま〝無風〟で早々と決着がついてしまうのか。

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