照ノ富士の復活支えたトレーナー・篠原毅郁氏 大切なのは肉体の異常を察知する〝目〟 

【取材の裏側 現場ノート】大相撲の九州場所で2場所連続6度目の優勝を決めた横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)。華々しい活躍を見せているが、ヒザの大ケガで一時は序二段まで転落し不遇の時から這い上がってきた苦労人だ。その過程では本人の努力はもとより、周囲の多くのサポートにも支えられた。その一人が伊勢ヶ浜部屋専属のトレーナーの篠原毅郁氏だ。

 篠原氏は「私が伊勢ヶ浜部屋トレーナーになった時期は、照ノ富士関のヒザの故障で番付を落し始めた時でした。その後何度かの手術をし、休場が続き、苦難の日々が続きました。彼の頭の中には引退、モンゴルへの帰国、将来の不安がかけ巡っていたと感じました」と振り返る。それでも「本人のメンタルの強さに、伊勢ヶ浜親方(元横綱旭富士)、おかみさん、安治川親方(元関脇安美錦)、楯山親方(元幕内誉富士)、部屋の関取たち、若い衆の励ましが後押しとなり今の強い横綱照ノ富士関になった」。篠原氏の尽力も大きな要因の一つだろう。

 そんな篠原氏がトレーナーとして当たるのは、相撲だけでない。サッカーの関東1部エスペランサSC、また原田大雅、黒岩輝という若手男子ゴルファーなど多岐にわたる。異なる競技性、練習内容、使う筋力、そこからつながるケガや故障もまちまち。多競技に携わるゆえの難しさはあるが、トレーナーとして重要なことは揺るがない。「それはケガのプロセスです」と篠原氏は語る。

「どんなケガにも原因が必ずあります。基本的に降って湧いたようなケガは少なく、たいがいのケガには理由があると思います。この理由は常にアスリートに帯同することによって分かることです。トレーナーの大きな仕事の一つとして、ケガ人の初期対応後、速やかに信頼できるドクターの診察を1分でも早く受けさせることだと思います」

 篠原氏の携わる伊勢ヶ浜部屋、エスペランサSC、プロゴルファーは医療機関との協力態勢に万全を期し、有事でも早急に診察、治療が行える。伊勢ヶ浜部屋には超音波治療器、衝撃波治療器、高濃度酸素発生器などが揃い角界随一の設備を誇るという。それでも大切なのは選手の体調、状態を日頃から観察しすぐに異常を察知する〝目〟だと感じる。そんな周囲の尽力がアスリートの活躍を支えている。

(大相撲担当・桂川智広)

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