和歌山4人殺傷立てこもり犯自殺 凶弾巡る背景と母親への手紙

和歌山4人殺傷立てこもり犯自殺 凶弾巡る背景と母親への手紙
事態が急変し動き回る捜査関係者

 和歌山市の建設会社「和大興業」で、従業員4人が撃たれ死傷した事件で、和歌山県警は31日午後6時40分ごろ、拳銃2丁を所持したまま会社近くのアパートに立てこもった溝畑泰秀容疑者(45)を現行犯逮捕し、拳銃2丁を押収した。同容疑者は捜査員による説得中に、自らの腹部を撃ち、病院に搬送されたが、約2時間後に死亡した。

 100人超の報道陣の周りに多くのやじ馬が集結するなか、動きがあったのは31日未明の立てこもりから17時間半が過ぎた午後6時40分だった。1発の銃声とともに救急車と捜査員がアパートの現場へと急行し、騒然となった。

 溝畑容疑者は「和大興業」代表取締役の次男で元従業員。捜査員との交渉では「200万円を母親に渡してほしい」「親をバカにするな」「マスコミを呼べ」などと要求。県警が31日朝に押収した溝畑容疑者のものと思われるかばんからは現金200万円と母親あての手紙が見つかった。別に押収したかばんからは注射器と小分け用の袋、ナイフのようなものも見つかったが、動機は不明のままだ。

 捜査員との交渉の際には、倒産した子会社について不満も口にしていたという。取引のあった会社関係者は「(和大興業には)2つか3つ別会社があって中には倒産した会社もあった」と明かす。別の会社経営者は「公共事業も受注してたから、泰秀容疑者が(昨年に)クスリで逮捕されたりするのは問題があったはず。それで、社長である母親に、仕事から外されてたんやないか」と推察する。

 4人を死傷させた事件当日の8月29日、溝畑容疑者は覚醒剤取締法違反罪に問われていた件で保釈中だったが、実刑判決が確定し、収監される予定だった。被害者の社員らとは収監後の自分の収入について話し合っていたとの情報もある。

 前出の経営者は「(殺傷)事件があったときの話し合いは、てっきり母親と話をしに来たんやと思った。(亡くなった)石山(純副)さんは番頭格やったけど、経営面に関して口出しできるような立場ではなかったはず。母親の代わりに応対しただけでは。気の毒や」と話していた。

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