
【フランス・マルセイユ9日(日本時間10日)】フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナル2日目、女子ショートプログラム(SP)で昨年2位の宮原知子(18=関大)が自己ベストの74・64点をマークし、2年連続の表彰台へ3位と好スタートを切った。首位には歴代最高得点の79・21点を叩き出したエフゲーニャ・メドベージェワ(17=ロシア)が立った。
“ノーミスの女王”が大舞台で本来の安定した演技を披露した。今季の宮原はGPシリーズ初戦スケートカナダでエッジエラーや回転不足を取られると、2戦目のNHK杯では普段はほとんどミスをすることのない3回転ルッツで転倒。ジャンプに苦しんできた。
それでもこの日は冒頭のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)、続く3回転ルッツ―3回転トーループのコンビネーション、3回転ループと3つのジャンプをクリーンに着氷。スピン、ステップでいずれもレベル4を獲得し、2月の四大陸選手権でマークした72・48点の自己ベストを更新した。
NHK杯でGPファイナル進出を決めると「先に2人が決めていたので私もと思っていた」。2人とは同じ濱田美栄コーチ(57)に師事するジュニアの紀平梨花(14=関大KFSC)、本田真凜(15=関大中)のこと。
2人は同時開催のジュニアGPファイナルに臨んだが、本田はインフルエンザにより欠場し、紀平も緊張からか本来の力を発揮できなかった。
宮原は彼女たちジュニアの手本となる練習の虫。この日は悔しい思いをした後輩の分まで、会心の演技を披露した。