
中日・浅尾拓也投手(32)が先発転向も辞さない覚悟でいる。
昨年は右肩痛に悩まされるなどプロ10年目にして初めて一軍登板なしの屈辱を味わった。一軍マウンド復帰のために、浅尾が導き出したのは中継ぎへのこだわりを捨てること。「どうやったら試合に出られるか、考えたときにたどりついた考え。(中継ぎで)勝ちゲームに投げられなかったときに、負けゲームで1イニングだけしかいけないとなれば、使う首脳陣も(起用が)難しいと思う。急に先発をやれと言われても、慌てないように、どちらもいけるようにしておかないといけない」ときっぱりだ。
先発転向となれば、連投がなくなり、肩への負担も減る。選手寿命も延びそうだが、あくまで「長くやることに、そんなにこだわっているわけではない。とりあえず、試合に出たいという気持ちが強い。チャンスがあるなら、そこ(先発)でやるつもりです。もちろん、(中継ぎで)勝ちゲームで投げることを第一に目指してやります」と話す。
オフのトレーニングは元ソフトバンクの守護神で現在は九州医療スポーツ専門学校に通う馬原孝浩氏(35)のもとで行う。「中継ぎで同じ経験をしてきて肩を痛めた状態とか符合する話が電話では多かった。自分の中で何をしていいのかも分からなかったのに『絶対大丈夫だから』と。お会いしたこともなかったのに僕なんかに声をかけていただいて、うれしかった。今後の野球人生にプラスになると思う」(浅尾)
森監督が昨年までリリーフを務めた又吉、福谷の先発転向を示唆していることもあり「自分がどっちになるかは分からないけど、その中でまたどこかで穴埋めをできればいい」。2017年の浅尾はなりふり構わず、一軍復活を果たすつもりだ。