大谷獲りのナ・リーグ3球団 複雑に入り乱れたスカウト人脈バトル

大谷獲りのナ・リーグ3球団 複雑に入り乱れたスカウト人脈バトル
鏡の前で投球フォームをチェックした大谷

 熱くなっているのは本人だけではない。6日に千葉・鎌ケ谷での自主トレを公開した昨年のパ・リーグMVP、日本ハム・大谷翔平投手(22)をめぐって、ドジャースを中心とした米大リーグのナ・リーグ西地区の人脈バトルが激化している。

 二刀流右腕の獲得レースでは、ヤンキースやレッドソックスなどの資金力豊富な東海岸の名門球団を差し置いて「有力候補」と目されているのがナ西地区の3球団、ドジャースとパドレス、ダイヤモンドバックスだ。

 ドジャースは昨年11月10日の侍強化試合、メキシコ戦(東京ドーム)でフィンリー副社長兼国際スカウト部長、レッドソックス時代に花巻東高3年の大谷との面談にも立ち会ったディーブル環太平洋スカウトが本人と接触。どこよりも早く熱意を示している。

 日本ハムと業務提携を結ぶパドレスは2月に一次キャンプが行われるアリゾナ州ピオリアのキャンプ施設を提供。フロントにはダルビッシュがレンジャーズ入りした際、GM補佐を務めていたプレラー氏がGMに座り、その脇を興梠環太平洋オペレーションアドバイザー、ホワイトGM付シニアアドバイザー(SA)が固めている。

 興梠、ホワイト両氏はドジャース時代の2012年9月に、当時の小島スカウトとともに花巻東高を訪問。1時間40分の会談を行い、大谷獲得の意思を伝えた経緯もある。

 周囲は「一度は決断した大谷のメジャー入りは高校の3年間、岩手まで足を運んでくれた小島スカウトの恩に報いるためだった。一度はドジャースに行こうとしていたわけだから、今でもベースはそこにあるのでは」と推測するが、この4年間でドジャースの体制も大きく変容した。興梠、ホワイト両氏を筆頭に当時のスカウト陣はパドレスへ大量移籍。というのもドジャースにフィンリー氏、ディーブル氏ら旧レッドソックス陣営が横滑りしてきたからだ。

 一方、花巻東高時代に大谷のメジャー行きをいったん決断させたキーマンの小島氏は13年にドジャースを退団。現在は指導者向けの講演や少年野球教室を手がけるかたわら、ダイヤモンドバックスのアドバイザーを務めているというから複雑だ。この状況をメジャー関係者は「人で選ぶなら断然、小島さんでしょうけど(ナ・リーグ)、西地区の3球団が新旧ドジャースの代理戦争のようになって人脈がこんがらがっている」と形容する。果たしてこの状況は他の27球団も含め、どこに有利に働くのだろうか。

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