
J1FC東京に加入したFW大久保嘉人(34)が“キング待遇”だ。FC東京は15日、小平グラウンドで始動、クラブハウスで新体制発表会を行った。FW永井謙佑(27)やGK林彰洋(29)ら日本代表経験者が加わる中、最も注目を集めたのはJ1川崎から移籍した大久保嘉だ。いきなり存在感を見せたが、イレブンの受け入れ態勢も別格だった。
練習初日から“大久保節”が全開だ。小平グラウンドにはクラブ史上最多となる約2000人のファンが殺到。大観衆の前で練習冒頭に「FC東京のために頑張ります!」とあいさつした大久保嘉は、ベテランらしく新天地でも臆することなく周囲と積極的にコミュニケーションを取り、さすがの適応力を見せた。
慣れ親しんだ背番号13の新ユニホームに袖を通して臨んだ会見で、2017年の自身について「得点王を取るかな」と堂々宣言。毎年大型補強を繰り返しながらリーグ優勝を果たせていないチームに対して、いきなり“闘魂注入”した。
「今まで経験してきたことを伝えないといけない」と決意に満ちた表情で切り出すと、こう続けた。
「(戦力が)揃っても、うまくいかない時はある。一つにならないと。もっと激しく。そこを変えていかないと強いチームになれない。ずる賢さとかも大事になってくると思う」。悲願のリーグ制覇を託された自らへの期待を重々承知しているだけに、初日から熱い思いをぶつけた。
新エースストライカーにはチームも最高の待遇を用意。今年から選手会長に就任したMF橋本拳人(23)は「嘉人さんには駐車場の位置も一番入りやすい場所を割り当てた。昨年までは最年長だった榎本(達也)さん(現普及部コーチ=37)が車を置いていた所。うちでは一番いいとされている場所なので」と明かした。