精神科医が分析する「下着ドロの快楽心理」

 下着泥棒は「盗むために盗む」不治の病なのか!? 愛知県警愛知署などは15日、アパートに忍び込んで現金を盗んだとして、住居侵入と窃盗の疑いで、名古屋市の会社員(50)を逮捕した。自宅から女性用下着など約700点を押収しており関連を調べるが「50にもなったいい大人がなぜ?」と思うなかれ。多くの下着ドロについて、精神科の医師は「捕まるまでやめない」と断言する。その理由は――。

 同署によると、容疑者は「50件以上空き巣に入った」「女性の下着が欲しくて盗んだ」と供述。周辺では昨年4月末ごろから、女性用の下着が盗まれる被害が多発していた。逮捕容疑は、3日午後2時ごろから5日午後10時ごろまでの間、留守にしていた名古屋市緑区の男性会社員(31)方に侵入、約2万円を盗んだ疑い。

 なぜ下着泥棒は莫大な数の下着を盗み続けるのか。人は、おいしいものを食べる、好きな異性と性的接触をする、たばこを吸う、飲酒や違法薬物を使用する…こうした行為をするとき脳内で快楽の感情の源であるドーパミンという物質が分泌される。

 豊島区にある依存症専門医(ギャンブル依存症、セックスなど性依存症、薬物依存症)である榎本クリニックの山下悠毅院長は「ドーパミンはそれだけでなく、自分の中で価値があると感じたものを得た時や、自分にしかできないであろう、と感じることをやった際にも出るのです。これがギャンブル依存症や、痴漢盗撮、下着泥棒の病気の原因となるのです」と指摘する。山下院長は日々、依存症患者の治療にあたっている。

「下着泥棒の方を治療していると、たまたま干してあった下着を何の気なしに取ってみた、もしくはお金を盗み入ったところ下着もあったので取ってみたのが最初というケースが多いのです。しかし一度成功したが最後、それが深層心理において価値があることだったら、もうお金よりも何よりも下着を取ることに魅せられてしまうのです」

 では、なぜ下着泥棒は大量の下着を盗み続けるのか。「それは、このドーパミンを出す神経細胞が、刺激に対し反応が鈍くなっていくから。私はこれをドーパミン分泌細胞の不感症と呼んでいるのですが、同じ量のドーパミンを出すためにはより強い刺激や頻度が必要となっていくということです」

 山下院長は続ける。「これを下着泥棒に当てはめるなら、手が届くところの下着から始まり、電柱に登らないと取れない下着、高層階のベランダの下着とエスカレートし、どんどん命がけの作業になっていくのです」

 しかし、盗めば“幸せ”になるかと思いきや、いくら盗んでも際限がない。

 山下院長は「なぜかというと、彼らは“下着を取る”というプロセスに依存しているからです。だから、彼らの多くは盗んだ下着で性処理を行いません。そして、盗めば盗むほどドーパミンは出にくくなり、完全なあり地獄状態となるのです。だから下着泥棒は捕まるまでやり続けてしまうのです」。

 あくまでも取ることに価値があるだけで、下着自体にはさして興味を感じないため、「下着泥棒の“戦利品”は際限なく押し入れにたまっていくのです」(同)。

 下着泥棒は何のために盗むのか。答えは「盗むために盗む」のだ。

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