九州豪雨で45万人に避難指示 超危険な積乱雲のメカニズムとは

       

 またもこれが豪雨を呼んだ――。活発な前線の影響で5日午後、福岡、佐賀、大分の九州北部3県で降った記録的な大雨は、前線の動きに伴って積乱雲が帯になった「線状降水帯」が、同北部に停滞したのが原因。線状降水帯は4日から5日にかけて島根県西部と広島県北部に大雨を降らせ、2015年9月の関東・東北豪雨などでもその形成が指摘されていた。

「バリバリバリというすごい音とともに水が家の中に流れ込んできた」

 福岡県朝倉市の保坂恭輔さん(65)は、濁流に自宅の玄関が突き破られた時のことを興奮気味に話した。一瞬で茶色い水は胸の高さに。流れてきた物につかまり、必死に泳いで脱出した。「まさに九死に一生を得た。本当に、命だけでもあって良かった」と振り返る。

 朝倉市では、5日深夜までの24時間雨量が観測史上最大の515ミリ超となり、市内全域に避難を指示。福岡、大分両県では河川の氾濫や土砂崩れが相次ぎ、一時は計約45万人に避難指示が発令。気象庁は、数十年に一度の甚大な被害の恐れがあるとして、両県の広い範囲で特別警報を出し「最大級の警戒」を求めた。

 この大雨の“主犯”とも言えるのが、近年の豪雨でおなじみになった線状降水帯だ。

 線状降水帯は、次々と発生する積乱雲が幅20~50キロ、長さ50~300キロの帯になったもの。通常は30分~1時間程度で衰弱する積乱雲が連続発生して形成される。長時間ほぼ同じ場所を通過または停滞するため、記録的な大雨の原因となる。

 15年の関東・東北豪雨では、少なくとも10個の線状降水帯ができたとみられる。54人が死亡した14年8月の広島市の土砂災害を引き起こした大雨も、線状降水帯によるものだった。

 九州北部の豪雨を呼んだ線状降水帯は、前出の島根・広島に大雨を降らせた同帯が、梅雨前線の南下とともに発生場所を変えたものだった。まさに危険な“積乱雲のメカニズム”だ。

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2017年7月6日の社会記事

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