【レスリング世界選手権】高橋の男子フリー57キロ級「金」で王国復活!史上初の快挙

【フランス・パリ25日(日本時間26日)発=吉沢修一通信員】レスリングの世界選手権5日目、男子フリー57キロ級決勝で、高橋侑希(23=ALSOK)がトーマス・ギルマン(23=米国)を6―0で下し、金メダルを獲得した。フリーでは1981年大会52キロ級王者の朝倉利夫以来36年ぶりの快挙だ。これにより、同一大会でのフリー、グレコローマン、女子の全スタイル金メダルは五輪、世界選手権を通して日本史上初の偉業。レスリング王国完全復活を印象づけ、2020年東京五輪へ向けて大きく弾みをつけた。

 3度目の世界挑戦で、高橋は悲願の金メダルを獲得した。第1ピリオド、勢いのあるタックルで相手に場外逃避の警告を与え2ポイントを先取する。さらに相手の片足を取って倒し、2ポイントを追加。第2ピリオド、相手の反撃をうまくしのぐと、グラウンドの攻防で2ポイントを奪いダメ押し。終始安定した力で世界の頂点に立った。

「世界チャンピオンになれてよかった。まだそんなに実感はない。つらい経験があっても、折れずにつらい練習を毎日したおかげで世界一が取れた。辞めずに続けて本当によかった」としみじみ語った。

 初出場の14年大会で5位入賞を果たしたが、翌年のリオデジャネイロ五輪予選を兼ねた15年大会は9位と振るわず。最終的にリオ五輪出場も逃した。失意の高橋を奮い立たせたのは家族だ。特に股関節に先天性の病があり、大好きなレスリングを長く続けることができなかった弟の拓也さんの存在は大きい。「レスリングが嫌いなのにしぶしぶやっている人もいる。『もっと頑張れるのに、できない弟に譲ってやれ』と思います。僕は弟の分も、と思うし、頑張る原動力。弟には『もっと頑張れるんじゃないの? 頑張ってよ』と言われます。僕は強い兄でいたい。優勝は、家族も喜んでいると思う」と涙を浮かべた。


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