「廃炉まで40年」東電が掲げるデタラメな見積もり

「廃炉まで40年」東電が掲げるデタラメな見積もり
作業に必要なクレーン

【ラジオDJ・ライターのジョー横溝氏が福島第1原発・現地取材で見たもの:短期集中連載3】福島第1原発(F1)問題を長年、取材するラジオDJ・ライターのジョー横溝氏(49)による、連載第3回は東京電力が掲げる「廃炉まで40年」のデタラメについて検証。

 F1構内では日々、約6000人が「廃炉作業」にあたる。東電はF1の廃炉を「40年」と見積もる。事故から7年が経過したので、40年をゴールと考えると登山で言う「2合目付近」のはずだが、取材した感覚では「1合目の半分」も到達していない。

 まず「廃炉」の定義を簡単に書くと「F1構内の土地を更地に戻すまで」ということになる。では、どれくらいの作業があるのか。大まかに言うと以下のようになる。

(1)「1、2、3号機建屋内に残る約1500本の使用済燃料棒の取り出し」
(2)「1、2、3号機の格納容器内に残る燃料デブリ(溶けてしまった燃料棒)の取り出し」
(3)「原子力建屋内、建屋地下にたまっている汚染水の取り出し」
(4)「汚染水などが接していた途方もない量の汚染土の除去」

 この中で具体的な作業予定があるのは、(1)の「3号機の使用済燃料棒取り出し」で、今秋から実施される計画だが、周辺の線量が高く、人が1時間作業するのがやっと。完了まで大きく遅れる可能性は大きい。加えて、1号機と2号機はいまだ「取り出す環境を作っている」状態で本格的な作業に取り掛かるのはまだまだ先。つまり、この7年間は廃炉の具体的な作業の第1弾に入るまでの準備段階だった。

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