パフォーマー・首くくり栲象さん死去

パフォーマー・首くくり栲象さん死去
首つりパフォーマンスを見せる在りし日の古澤さん

 長きにわたって自宅の庭で毎日のように首をつり続けてきた、パフォーマーの「首くくり栲象(たくぞう)」こと古澤栲(本名・守)さんが3月31日に都内の病院で息を引き取ったことが分かった。70歳だった。肺がんだった。先日、密葬が営まれた。

 昨年、記録映画「首くくり栲象の庭」が公開され、先月まで放送されたドキュメンタリードラマ「山田孝之のカンヌ映画祭」(テレビ東京)に出演するなど近年、注目を集めていた。

 古澤さんは、東京・国立市にある自宅の庭で月に数日「庭劇場」を開催し、“首つりパフォーマンス”を披露していた。

 1回につるされる時間は10分程度。この時間、古澤さんは目を閉じ、体を自由に動かすことはできない。両足の下には30センチほどの穴が掘られているので、爪先が届くことはないからだ。入場料は1000円。

 生前、本紙の取材に答えてくれた。

「ロープはほぼ完全に首に入っています。もちろん息ができなくなることもあります。なぜ、このパフォーマンスをやっているのかと聞かれると、人がなぜ食事をするのかということを考えれば、分かりやすいと思います。これは、パフォーマンスでもありますが、自分の生活の一部でもあります」

 首つりパフォーマンスを始めたのは1969年ごろ。庭劇場のない日でも毎日4~5回はこのパフォーマンスをやっていたという。

 69年といえば、日本は、高度経済成長の真っただ中にあった。古澤さんは時代に流され、翻弄されるのが嫌で嫌でしょうがなかった。昼間から酒を飲む生活が続き、「これではどうにもならない…」と思ったときに思い付いたのが首つりパフォーマンスだった。

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