
3月に死去した落語家・月亭可朝さん(享年80)のお別れの会が24日、大阪市内で行われ、可朝さんの弟子である落語家・月亭八方(70)が思い出を語った。
八方は、1968年に可朝さんに弟子入り。「当時、落語がブームで若手がすごい勢いでした。その中でおもろいのは月亭可朝やと思って、追っかけをしていたんですけど、花月に見に行ったら、落語もせんと座布団の上で寝とるんです。こんな気楽な仕事があるんかと思いました」と振り返った。
バクチ好きで知られた可朝さんは、バクチを続けている限り勝った負けたはないと話していたという。八方もそれにならって、バクチをかじったというが「僕はすぐにやめたので、その時点で負け。今回、亡くなって『負けたかな』と言うてるか『あの世にもバクチはあるから、まだ負けてない』って言うてるか」と笑った。
電車で前に座った男性の頭をはたいたり、米朝さんの落語会でパンツ一丁で走り回ったことなど、破天荒エピソードも披露。「『破天荒』ってのを調べたら、今までになかった形を編み出すとある。まさしく月亭可朝。自由奔放で、ほかにはいないって言われるのが大好きで、おもろいヤツ、変わったヤツってのを絶えず意識していた。それが芸能界で生きるには一番大事というのを後々、私に教えたんかもしれない」
そんな性格だから、2008年に起きたストーカー騒動も「あの時、70歳。世間に存在を示すために相手の女性に『訴えてくれ』と頼んだんちゃうか」と独自の見解を示した。