警鐘作家・濱野成秋氏が解説 北の保険外交は米「先制攻撃」の呼び水

【警鐘作家・濱野成秋氏が解説】3月に訪中し習近平国家主席と会談した北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、いよいよ27日の南北首脳会談に臨む。正恩氏は23日、自国内で22日夜に中国人32人を含む計36人が死亡した交通事故を受けて中国大使館を訪れ、遺憾と哀悼の意を伝えた。韓国に対しては同日以降、心理作戦の一環である拡声器による体制の宣伝放送を中断。核威嚇から非核化宣言へと転じ、中韓と手を結んだかに見える北の意図は? 正恩氏との首脳会談が予定される米国はどう捉えているのか。米国研究を続け、防衛問題に詳しい警鐘作家の濱野成秋氏が米国の恐るべきシナリオを見通す。

 金委員長は中国と韓国に見え透いた朝見外交を展開し、笑われだした。核威嚇から一転、非核化へ。金外交は巧妙のようで、手のひら返し。これで中韓米は妥協へ進みはしない。中と韓は同調ムードに一転しないだろう。

 周りは皆、勘繰り、模様眺め。瀬戸際外交、寝返り外交は滅びの道であって、近隣相手国から好条件を引き出す以前に、米国から攻められる。もうそんな段階にあることを、北はもっと自認せねば有利な打開策は見つからない。

 対中国ではののしり合い喧嘩を仕掛け、その解決もできてないのに訪中して握手し、韓国には韓国攻めの大将を派遣してまで平身低頭させてわびを入れる。これで中韓両方からの和睦と不可侵条約を確保できると考えて米朝会談に出る気かと、米国に悟らせただけ。いや、北攻めの口実まで与えてしまっただけなのだ。

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