近年働き方改革が浸透してきており、在宅勤務を導入する企業も増えてきました。今回は、正社員として週の半分を在宅勤務で仕事をしている筆者が在宅の日と出社の日の様々な違いについてまとめました。



筆者個人としては、正直「めっちゃいい!」と声を大にしておすすめしたいです。「自分の会社で適応されたらどうなるのだろう」そんな想像を膨らませながら読んでみてくださいね!



■目次



1.在宅勤務の日と出社の日の仕事内容の違い
2.在宅勤務の日と出社の日のコミュニケーションの取り方の違い
3.在宅勤務の日と出社の日の時間の使い方の違い
4.在宅勤務の日と出社の日のお金の使い方の違い
5.実際にやってみて体感した在宅勤務のメリットとデメリット



■1. 在宅勤務の日と出社の日の仕事内容の違い



在宅勤務と出社の日、仕事内容にも多少の違いが出てしまいます。基本的に、セキュリティ上の問題から在宅勤務では紙の書類の持ち帰りは禁止されている会社が多く、そのため紙の処理が必須とされている書類仕事などは出社している日に対応することになります。



また、公的機関の対応をする場合、メールでの書類のやり取りができず、郵送またはFAXでの書類の提出を求められることが多々あります。この場合も、出社の日に対応するか、可能であれば出社している人にお願いすることになります。



そのほかの面では、あまり在宅勤務と出社で仕事内容に差異はありません。

会議やミーティングも電話会議やテレビ会議で行われるため、出社しているときとほぼ変わりなく参加することができます。ただ、在宅で会議に出席する場合、その時間に邪魔が入らないよう家にいる家族に会議時間を知らせておくなど、在宅ならではの工夫が必要になってきます。



■2. 在宅勤務の日と出社の日のコミュニケーションの取り方の違い



在宅勤務の日は、主にメール・電話・チャットでメンバーと連絡を取ります。筆者の場合は、簡単な質問はチャット、データを送るときはメールと使い分けています。電話は正直あまり使いません。連絡相手が在宅勤務をしていてお子さんが近くで寝ているということもあるので、音で起こさないように配慮しています。



「在宅になると連絡が遅れるのでは?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、そんなことはありません。どこにいてもレスポンスが早い方は早く、遅い方は遅いです。場所は関係ありません。そのため、コミュニケーションに関して言えば、方法が違うだけで在宅と出社でレスポンスの速度はほぼ違いはありません。



始めは直接顔を合わせてのコミュニケーションでないことに戸惑われるかもしれませんが、すぐに慣れます。特に日常生活においてSNSを活用されている方にとっては、何の違和感もないコミュニケーション方法でしょう。



逆に普段SNSをあまり活用されたことがない方にとっては、慣れるまでに時間がかかるコミュニケーション方法かもしれません。けれど、メールを利用されている方でしたら大丈夫。メールでの仕事が浸透してきたときと同じように、チャットやテレビ電話といったコミュニケーション方法にも徐々に適応できてゆくはずです。



■3. 在宅勤務の日と出社の日の時間の使い方の違い



在宅勤務の日と出社の日では、1日の時間の使い方が大きく変わってきます。



【在宅の日】通勤時間: 0分
社内での移動時間: 0分
(女性の場合)メイク: 0分



【出社の日】通勤時間:80分
社内での移動時間:20分
(女性の場合)メイク:30分



【差】130分(2時間10分)※筆者の場合



筆者の場合、1日当たり2時間程度自由になる時間が増えます。通勤に時間のかかる方は、もっと差が出てきますよね。

2時間自由時間ができると、映画を1本見ることも本を1冊読み終えることも出来ます。この点は在宅の日と出社の日で大きな差が出てきます。また、女性の方は上記で察せられるかもしれませんが、筆者は在宅勤務の日はノーメイクで過ごしています。メイク時間も化粧品代もかからずお肌にもいい。すこぶる快適です。ストッキングもヒールもなしで、上下スウェットで仕事しています。



話しを時間に戻しますと、お子さんがいらっしゃる方は、在宅勤務の日は幼稚園への送り迎えと食事をご自分が担当し、他の日をパートナーが担当するという時間の使い方をされているそうです。普段より出社時間が遅く、また帰宅時間が早い在宅勤務のメリットをフルに活用すると、このような分担をすることが可能となってきます。



■4. 在宅勤務の日と出社の日のお金の使い方の違い



在宅勤務の日と出社の日では、交通費・ランチ代・ドリンク代・被服費に差が出てきます。交通費は定期代支給の方が多いでしょうから除外して考えたとしても、出社するより在宅勤務をしていた方がお財布には優しいという結果になります。



【在宅の日】ランチ代:自炊の場合材料費のみ 
ドリンク代:自宅にあるものを飲む場合ほぼ0円
被服費:何を着てもいいので専用に購入する必要がない



【出社の日】ランチ代: 1,000円 
ドリンク代: 250円(目安:ペットボトル2本)
       被服費:30,000円(1シーズン)



【差】31,250円 ※筆者の場合



被服費は人により金額が大きく異なっている部分となりますが、週の半分出社の場合1シーズンにつき上下3セットあれば十分に着回しがききます。スーツの方やドレスコードの厳しい会社にお勤めの女性の場合、被服費はかなり高くなってきますよね。

在宅勤務の場合、被服費に掛かる金額は毎日出社する場合の半分で済むはずです。靴や鞄に関しても同様です。また筆者の個人的な話で恐縮ですが、同僚に付き合ってパスタランチに強制連行ということもなくなりますので、万年ダイエッターにとっては金額以外でも自宅ご飯は非常にありがたいものがあります。



けれど、在宅勤務の場合、基本的に電気代は自己負担となる場合が多いです。そのため、パソコンやスマートフォンの電気代、また夏場・冬場はエアコン代が自己負担となります。そこまで大きな金額ではないですが、在宅勤務を始められる方はこの点認識をしておく必要があります。



■5. 実際にやってみて体感した在宅勤務のメリットとデメリット



【メリット】自由な時間が増える
      満員電車のストレスがない
      節約になる



【デメリット】紙を使用しての作業ができない



筆者個人に関して言えば、在宅勤務で感じているデメリットはこのくらいです。まだまだ紙の契約書や直筆サイン・印鑑文化が根強い日本社会。自社がすべて電子化していても、他社や行政との兼ね合いで紙での仕事はどうしても残ってしまいます。この点への対応は、これから日本社会が在宅勤務を進めてゆく上での課題となってくるでしょう。



在宅勤務のメリットは、在宅勤務未経験の方が思っている以上に大きなものです。通勤に時間がかからず、また通勤するために身支度を整える必要もない。朝から満員電車で消耗をすることもなくなる。そのことが私たちの生活をどれほど豊かにし、どれほど心穏やかな日常をもたらしてくれるものなのか。このメリットは計り知れないものがあります。過労死や長時間労働がテレビのニュースを賑わせた昨今。悪しき文化は平成へと置き去り、新しい働き方で新しい令和を築いてゆきましょう。