■~貯金も出費も“チリつも”~
就職、子どもの入学、引っ越しなど、新しい生活が始まる春。
「新居の家具はせっかくだから新しいものを・・・」「忙しくて外食続き」といったように、なにかと出費がかさみやすい時期でもあります。
限られた時間の中であれこれ準備する必要に迫られると、思いつきでの買い物も増え、無駄遣いに繋がる可能性もゼロではありません。「新生活が始まった途端に金欠・・・」と困らないためにも、日頃から無駄遣いを防ぎ、節約に励むためのポイントを押さえておきましょう!
ではさっそく、みんなの節約に関する意識について見てみたいと思います。
■「節約したいモノ」と「お金をかけたいコト」
マイボイスコム㈱が行った「くらしと節約に関するアンケート調査(第13回)( https://myel.myvoice.jp/products/detail.php?product_id=25812 )」では、「2019年の節約に関するエピソード、おすすめの節約ワザ」として、以下のような声が紹介されています。その一部をご紹介しましょう。
- 軽減税率を意識して持ち帰りを増やすようにした。(男性28歳)
- 自転車を多用して交通費が浮く以外にも健康にも気を使う。(男性30歳)
- ポイントやクーポンを活用して節約に活かしました。(男性48歳)
- 会社でのむコーヒーを自分で作って持って行く。(男性59歳)
- 日用品は価格のラインを決めて、それ以下の値段だったら買う。でも、無駄に買いすぎないよう、日用品ストックの予算を決めて、その中でやりくりする。(女性54歳)
また、同調査では、2019年に経費を節約した人は5割強、節約した項目の上位は「食料品」「外食」「衣料品」、今後節約を心がけたい項目の上位「食料品」「外食」「菓子・デザート類」「公共料金」が各20%台という回答結果が出ています。
また、昨年よりお金をかけたいものは「旅行」が20.2%、「趣味・娯楽・教養」が14.5%という回答結果となっています。
この調査からは、日頃の細々したものへの出費を抑えながら、自分自身を高める経験にお金をかけたいと思う傾向があるように思えますね。
そこで次は「無駄遣いが多い人」の傾向についてみてみましょう。
■「マネープラン=ライフプラン」どちらも計画性が大切
さて、無駄な支出が多い人には、いくつかの共通点が存在します。以下の項目に該当する人は、財布の紐が緩みやすいタイプなのかもしれません。
「思いつき」派
- 衝動買いをすることが多い。
- 欲しいものはその場で手に入れないと気が済まない。
「ダラダラ」派
- 手持ちのお金がなければクレジットカードでしのげばいいと思っている。
- あまり自炊をせず、外食やコンビニ弁当を利用することが多い。
「ポリシーなし」派
- 見栄をはるために贅沢品を手に入れたがる。
- 目的がなくても買い物に出かけることがある。
「自覚なし派」
- 毎月の水道代や光熱費がいくらなのか分からない。
- クレジットカードの請求明細を確認していない。
- 目標の貯金額を決めていない。
- 「老後資金を考えるのはまだ先でいい」と思っている。
いかがでしょうか。共通するのは「計画性の低さ」ですよね。
「新生活の準備だから」という理由で、いらないものを「ついで買い」しないよう、十分注意しておきましょう。
■貯金も出費も “チリつも”!
無駄遣いに繋がる行動は、日常の中にたくさん潜んでいます。普段こんな習慣が身に付いている人は、新生活がスタートする前にぜひ改善しておきましょう。
- コンビニに行くと、買う予定ではなかった新商品やスイーツなどに手が伸びてしまう
- 「特売」「期間限定」という言葉に弱い
- 「安いから」という理由で必要以上に買ってしまう
- 自動販売機を頻繁に利用する
- 土日や時間外にATMを利用する
- スマートフォン(スマホ)でつい課金してしまう
自動販売機の飲料代やATMの手数料などは、1回あたりの金額がそこまで高額ではないため、つい軽く捉えてしまいがちです。「100均なら買い過ぎても大丈夫」「スマホのゲームに少しだけ課金しよう」といった考えも同じで、浪費の原因となり得ますよね。
積み重なれば数千円、数万円の無駄遣いになるわけです。ピンと来ない人は「毎日缶ジュース1本のガマンを半年続けたら何が買えるか?」という視点に立ってみませんか?
■今すぐ実践できる、支出を抑えるための工夫
では、どのような手段で無駄遣いを防げばいいのでしょうか。その具体的な方法を学んでおきましょう。
節約・出費の管理は丁寧に
- スマホの有料サービスの利用料や課金の状況を見直す
- お弁当を持参し、外食費を抑える
- 水筒を持参し、自動販売機の利用を控える
- 食材の買い出しのときは、「何をどれだけ買うか」をメモして持って行き、衝動買いを避ける。
- レシートは必ず受け取り、後から不必要な買い物ではなかったかを確認する
貯蓄の意識を高める
- 毎月貯金する額を決めておき、先取り貯金をしておく
- 気軽に引き出せない定期預金などを貯蓄専用の口座にし、生活費とは区別する
- 貯金の目的が複数ある場合、目的ごとに口座を分けておく
このような心がけは、無駄な出費を抑えられるだけでなく、貯蓄に手を出してしまうリスクを避けることができます。
まずはお弁当や水筒の持参、利用していない有料サービスの解約など、無駄な支出を減らすために、具体的にできることから実践していきましょう。
それによって浮いたお金は、貯金専用の口座に入れておけば安心です。
「マイホームの購入資金として500万円」「子どもが大学生になるまでに300万円」といったように、貯金の目的や金額を明確にしておくのもいいですね。
目的ごとに口座を分けることで、「マイホームの購入資金まであと100万円!」「あと2年以内に教育費を50万円貯めなければ」といった進捗状況も掴みやすくなりますよ。
■まとめ
ライフスタイルが一気に変わる春。無駄遣いのクセが直らないまま迎えてしまうと金欠一直線です。外食や衝動買いが習慣になってしまうと、ふところ具合にも響きますし、健康上も精神衛生上も好ましくありません。
出費ではなく、貯蓄で「チリつも」を実践してみましょう。そのお金で、やりたかったコト、行きたかった旅に手が届くかもしれませんよ!
新生活のスタートを控えたこの時期は、買い物に対するハードルや貯蓄方法などを見直す絶好の機会ではないかと思います。
家の中を整理して不要な買い物をしていないかどうかをチェックしたり、家計簿アプリなどでお金の流れを把握したり、というはじめの一歩を踏み出してみませんか。
お金と賢く付き合えると、人生計画も立てやすくなるのではないでしょうか。さわやかな新生活のスタートを切るために、ぜひ試してみてください。
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
【参考URL】
「くらしと節約に関するアンケート調査(第13回)( https://myel.myvoice.jp/products/detail.php?product_id=25812 )」マイボイスコム㈱