コロナウイルスの影響で、自宅などで働く「テレワーク(自宅・コワーキングスペースなど、オフィス以外の場所で働くこと)」を導入しだした企業もあります。厚生労働省でも平成28年度に発表した「テレワーク活用の好事例集( https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000152036.pdf )」(仕事と育児・介護の両立のために)で、事例を紹介しています。



しかし、職場へ行かないからといって長時間労働が解消されるとは限りません。なかには、テレワークになってから余計、仕事に割く時間が増える人もいます。



そこで今回は、テレワークが進んでも働きすぎが解消されない理由を中心に紹介します。



■働きすぎると何が起こるか見てみよう



社畜として、嫌々長時間労働をしている人もいます。はじめに、働きすぎると何が起こるか見てみましょう。



1. 体調不良になる恐れがある

社畜になると、無理して働くケースが増えます。サービス残業含めて、月の残業時間が200時間を超えてしまう人もいるようです。

結果、働きすぎで心身ともに滅入ってしまい、体調不良を引き起こすかもしれません。



なかには、過労死で亡くなる人もいます。年齢を重ねると、若い頃と比べて体力も落ちています。そのため、体のことを考えながら働きましょう。



2. 何でも受け入れる癖が付く

社畜になった人の中には、「分かりました。」が口癖になって、断ることをしなくなります。結果、誰が見ても無理なことでも受け入れる癖が付きます。



この状況になると、自分の予定を後回しにすることが増えて、不自由な生活に感じるかも…。

よって、自分の意見や意志は持った方がいいでしょう。



3.社畜の状態が当たり前だと思い込んでしまう

社畜の状態が当たり前に感じてしまう恐れもあります。他者から見ると異常なのに、社内の様子しか分からないため、この状況が当たり前だと思うケースです。何の疑いも持たずに働いてしまいます。



自分だけで済めばいいですが、周りの部下に社畜としての働き方を叩き込む人もいます。結果いつまで経っても、その企業内では社畜として働くことが当たり前になるのです。この状況に陥らないためには、他の働き方を知ることです。



いろいろな働き方を知っておけば、複数の判断基準ができるため、社内の働き方がどうなのか判断できます。結果、社畜として働かずに済むかもしれません。



■テレワークで長時間労働が解消されない人の特徴



ここでは、テレワークに切り替わっても長時間労働が解消されるとは限らない理由を見てみましょう。



1.コミュニケーションの取り方に困ってしまう

職場で働く場合、上司が同じ場所にいれば、口頭で聞けます。しかし、テレワークの場合は字面orネット電話で聞かなければなりません。



つまり、職場で働く時とテレワークで働く時は、コミュニケーションの仕方が異なります。この変化に耐えられない人は、仕事をスムーズに進められず、労働時間が長くなってしまうのです。



2.精神的不安定になる

職場とは違って、テレワークの場合は周りに聞ける人がいません。そのため、人によっては不安な気持ちになって、サクサク仕事を進められなくなることがあります。他力本願で仕事をしていた人ほど、テレワークに切り替わって不安に感じるかもしれません。



3.ネット環境が悪い

オフィスのネット環境よりも通信速度が遅い場所で仕事をしている人も、長時間労働に陥る恐れがあります。画像やデータの処理などで、時間がかかってしまい、通常の半分程度しか業務ができない場合も…。



通信速度が速いコワーキングスペースなどが近くにあればいいですが、その一方、他に行く宛がない人は、この状況に陥ってしまうかもしれません。



■テレワークをする時のポイント



テレワークのポイントは、スケジュール管理です。

会社の監視がなければ、いくらでも仕事ができます。結果、プライベートの時間が減る人もいます。よって、テレワークの場合は仕事を終える時間を自分で決めた方がいいでしょう。



さらに、字面でのコミュニケーションが増えるため、相手に伝わりやすいメッセージを送ることも大事です。メッセージのやり取りが何度も続くと、他の仕事に割く時間が減ります。それを避けるためにも、意識しましょう。



■まとめ



テレワークは通勤しなくていいメリットがある反面、職場で働いていた頃とは違うデメリットも起こります。はじめはテレワークに慣れず、業務効率が逆に落ちてしまうかもしれません。



しかし、上手く活用すれば業務効率はアップします。コロナウイルスの影響がきっかけとなって、今後テレワークを導入する企業が増えるかもしれません。その時に対応できるよう、テレワークの働き方も頭の中に入れておきましょう。



参考:
厚生労働省「テレワーク活用の好事例集( https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000152036.pdf )」(仕事と育児・介護の両立のために)