あなたのそばに「この人は本当に優秀だな」と思う人はいますか。身近にそういう人がいると、いろんな場面で新しい気付きを得られるのではないでしょうか。



その一方で、自分の平凡さと比べてしまって落ち込むこともありますよね。ですが、その差を感じた瞬間が一番の頑張りどきなのではないでしょうか。今回は、優秀な人と平凡な人の差を感じた瞬間について、会社勤めの4人に話を聞いてみました。



■好奇心旺盛で常にアンテナを張っている



「優秀な人は興味の幅が広くて、いろんなことにアンテナを張っている」と話すのは、情報ベンダーで働く30代のAさんです。



「これは勝手な意見だけれど、平凡な人は自分の興味のないモノには見向きもしないように思う。会食の場で話を聞いていても、優秀な人はいろんな人の話に首を突っ込んで、アレは?コレは?と質問している。

でも、平凡な人はボケーっと聞いていて、自分の興味のあることになると急に饒舌になる」とAさん。



Aさんの部署の管掌役員は大学院卒でMBAも取得していて、さらには英語もネイティブ並みというエリート。周囲の人とは圧倒的にレベルが違うのだそう。



「一番博識で何でも知っているはずなのに、目線を平凡な人に合わせて話をしてくれる。飲み会で同僚とコソコソ話していた単なるアニメの話やパチンコの話も、急に横から話に入ってきて『なるほど、それってどういうことですか?』とか『Aさんはそれに対してどう思ったんですか?』とか、誰よりも質問してくる。『それは面白いな~』と笑ってくれるけれど、こちらはとても恐れ多い」と続けるAさん。



「でも、そうやって自分には未知の領域でも関心を持って話を聞くからこそ、博識なのだと思った」とのこと。「記憶力もいいから、何でもすぐに覚える。マジメな顔をしてアイドルグループの話や最近出たばかりのゲームソフトの話をされると思わず笑ってしまう」と話していました。



■口より手を動かし、何でもチャレンジする



「愚痴や文句を言ったり、不平不満を訴えたりする人は凡人。デキる人は何も言わずに手を動かす」と語るのは、メーカーで働く20代のBさんです。



Bさんの先輩は社内で最も若くしてマネージャーポジションに就いた優秀な人材だと言います。

「その人は本当に実直で律儀で真面目で優しい。誰よりも多くの仕事をこなしているけれど、何の文句も言わない。そういう人が静かに出世していくんだなと思った」とのこと。



また、別の部署の上司も海外の大学を出たエリートなのだそうですが、その人は何にでも積極的に取り組む人だと言います。「とにかく何でもチャレンジする人。仕事もそうだけど、35歳を超えてからゴルフや社交ダンスを始めたり、資格試験の勉強をしたり。

パワフルで自分に自分でリミットを設けていない感じがする。そこが平凡な自分との大きな差だと感じた」と話してくれました。



■自分自身に期待し、プレッシャーをかける



続いては金融機関で働く20代のCさんです。「私の同僚は常に自分に期待していると話していた。彼女は海外の仕事がしたいからと言って、大学で語学専攻でも、海外留学の経験があるわけでもないのに独学で英語と中国語を勉強して無事異動の希望をかなえた」と言います。



「そのときに『すごいね、なんでそんなに頑張れるの?』と聞いたら、『うーん、自分に期待して生きていきたいからかな。

自分はここまでだって諦めたらなんか人生がめちゃくちゃつまらなくなりそう』と言われて、彼女のように刺激を与えてくれる人と同じ会社にいられることが奇跡かもしれないと思った」と話します。



Cさんはそんな彼女のことを、「自分にプレッシャーをかけて、いろんなハードルを乗り越えていくタイプ」だと表現します。「自分に自分でハッパをかけるのが上手で、周囲から見ると生き急いでいるように見えるときもあるけれど、あれが彼女にとってはちょうどいいペースなのかも」と話してくれました。



■ミスを恥ずかしいと思うことがない



最後も金融機関で働く20代女性Dさんです。Dさんは優秀な同僚に言われたある言葉が心に残っていると言います。



「私の同僚は、高学歴というよりは頭の回転が人よりかなり速いタイプ。

仕事はデキるし、上司や役員からも好かれていて、どんどん新しいことを任されている。そんな彼女と仕事のミスについて話していたとき、目からウロコのことを言われた」と語るDさん。



「『ミスを知られると恥ずかしい。だって、こんなことでミスするんだって思われたくないじゃん』と言ったら、彼女は『恥ずかしいと思うのは、自分を評価しすぎなんだと思う。自分に対する自分の評価が高すぎると、他人からも高く評価されていると思い込んでしまって、その評価を裏切ったと思うから恥ずかしさとか申し訳なさが生まれてくる』という言葉が返ってきた」のだそう。



「確かに彼女は自分のミスを率直に報告しているし、それをフォローしてくれた人のこともちゃんと上司に伝えている。それに、自分にとって当たり前だった「恥ずかしい」という感情についてそんなに深く考えたこともなかったし、自分で自分を過剰に評価していると言われてなんだか腑に落ちた。優秀な人は何でも自分なりの視点で考えているものなんだと感心した」と教えてくれました。



■おわりに



優秀な人と平凡な人の差を感じた瞬間について、4人の実体験を聞いてみました。優秀な人とは視点や見えているものが違うのかなと思うこともあるでしょう。そういう新たな発見を自分のモノにできるといいですね。