コロナ禍で働き方への意識が変化するこんにち。ご自身のキャリアを見つめなおし、年収アップを目指す計画を立てている人も多いでしょう。



さて、一般のビジネスパーソン、サラリーマン・サラリーウーマンの「年収」(※編集部注)。



毎月の「給料・手当」と、勤務先の決算期末などのタイミングで支払われる「ボーナス(賞与)」をあわせて年間収入(年収)とするのが一般的な考え方でしょう。



では、その年収、どのくらいの金額をどのくらいの人が手にしているのでしょうか。



そして、私たちの年収は今後、上昇していく可能性はあるのでしょうか。過去から見てきて上昇してきたのでしょうか。



今回は、国税庁の開示資料をもとに、詳細を確認していきます。



【※参考記事】女性CA(航空機客室乗務員)の年収はいくら?平均年齢・勤続年数も【2021/22シーズン】( https://limo.media/articles/-/28281 )



■「年収600万~700万円以下」の女性は、給与所得者の何パーセントか



2021年9月に国税庁が公表した「令和2年分 民間給与実態調査統計」によると、2020年の給与所得者の総数は5244万6000人です。



そのうち年収600万円超~700万円以下の給与所得者(男女計)の人数は339万5000人。これは全給与所得者の6.5%を占め、上位20.1%の層に含まれます。



女性で年収600万~700万円以下の給与所得者は全体の何パーセントか

出所:国税庁「令和2年分 民間給与実態調査統計」



年収600万円超~700万円以下の給与所得者を、女性のみに絞ると57万4000人。これは女性給与所得者の2.6%にあたります。また、女性給与所得者の上位6.4%に含まれる層です。



■日本の給与所得者の平均年収は今後、上昇していくのか



最近では、岸田新政権下では「賃金アップ」が話題となっています。



今後、私たちの賃金は上がっていくのでしょうか。



国税庁の同資料によると、日本の給与所得者の平均年収(平均給料・手当+平均賞与)は433万1000円です。



では、過去10年の推移についても目を向けてみましょう。



平成22年(2010年)に平均年収が412万円であったものが、令和2年(2020年)に433万円ですから、10年で21万円、つまり5%しか上昇していないことになります。



女性で年収600万~700万円以下の給与所得者は全体の何パーセントか

出所:国税庁「令和2年分 民間給与実態調査統計」



■まとめにかえて



ここまで、給与所得者全体における、一定の年収幅の比率についてみていきました。



今回取り上げた、年収600万円超~700万円以下の「女性給与所得者」の人数は57万4000人。これは女性給与所得者全体の2.6%を占め、その上位6.4%に含まれる層です。



給与所得者全体の平均年収、そして過去の推移についても俯瞰しましたが、過去10年程度の時間軸では、残念ながら私たちの平均年収は大きく増えていないこともわかりました。



今後、政府の政策としてどのようなアクションが出てくるでしょうか。今後もぜひ注目していきたいところです。



■参考資料



  • 国税庁「令和2年分 民間給与実態調査統計」( https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2020/pdf/000.pdf )