■海外不動産の一次情報が中国に集中するのはなぜか
「インバウンド消費」といえば、旅行も飲食もショッピングも、「中国人」が主役。不動産の世界でも、都内の豊洲、有明のタワーマンションを中国人が爆買いした時期があったように、彼らの存在感は無視できません。
■世界中から不動産業者が売り込みにくる中国
彼らの母国である中国は、実は世界中の不動産情報が集まる場でもあります。北京、上海、広州など主要都市で、毎月のように大規模な不動産イベントが行われ、そこに集まる情報は質・量ともに、日本の比ではありません。
たとえば、今年4月13~16日の「北京投資移民展」にブース出展していた不動産業者は、国別でいうと、
アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、オランダ、ドイツ、ギリシャ、キプロス、トルコ、タイ、マレーシア、シンガポール、日本、ベトナム、パナマ、ドミニカ、グレナダ
の22カ国です。
その多様さに驚かれるかもしれませんが、これでも少なくなった方です。昨年9月の同イベントでは、上記に加えて、
オーストリア、スロベニア、マルタ、カンボジア、韓国、セントルシア、アンティグア・バーブーダ
といった国々の不動産業者が出展していました。
なぜ中国に情報が集まるかというと、理由は簡単で、彼らが「良いお客さん」だからです。中国人が全世界で、ものすごい数の不動産物件を買っているので、アジアのみならず遠くヨーロッパや北米、カリブ海からまでも業者が売り込みに来るのです。