需給逼迫が続くシリコンウエハー。信越、SUMCOら増産投資も供給追い付かず

■増産分寄与は19年以降に



 16年末から主要顧客を中心に値戻しの交渉が本格化。18年末まで段階的に価格が上がっていく見通しで、SUMCOによれば300mmウエハーの18年末時点での価格は、16年末に比べて40%強改善する見通しだ。



 長年の悲願であった値戻しに成功したウエハーメーカーは徐々に生産能力増強に着手している。まずは生産性の改善(デボトルネック投資)によって、生産能力を高めたのち、生産ラインの空きスペースに製造装置を追加する「ブラウンフィールド投資」を現在行っている。



 しかし、ここで問題となってくるのが、増産投資が実際に寄与するタイミングだ。シリコンウエハーを製造する設備の納期が非常に長期化し、増産分が能力として加わってくるのが19年以降となるため、18年は「増え続ける需要に対して供給能力は横ばい」という状況が続く。SUMCOは17年8月に月産11万枚分の生産能力増強を発表しているが、実際に寄与するのは19年上期(1~6月)としており、リードタイムは1年半にも及ぶことになる。



 経済産業省が公表している生産動態統計でも、販売数量に生産数量が追いついておらず、月末在庫が減少傾向にあることがわかる。



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■新工場の必要性も現実味、今後も価格は上がり続ける?



 「争奪戦」の様相を強めるなか、半導体メーカーはウエハーメーカーとの間で長期契約を結ぶケースが相次いでいる。詳細は明らかにされていないが、TSMCやサムスンといった大手企業は3年にも及ぶ長期供給契約を結んでいるとされている。各社は「顧客と21年以降の契約が始まっている」(SUMCO)、「20年度契約分はすでに5~6割ほど埋まっている」(信越化学)としており、18~19年の生産分の大半が「売り切れ」状態となっていることがわかる。


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