■値上げが続く今学びたい富裕層の考え方



「富裕層」で質素倹約を貫く人も。「お金持ちの節約術4選」を元...の画像はこちら >>

過去の同月に公開された記事をプレイバック!もう一度読み直したい、「編集部セレクション」をお届けします。
(初公開日:2022年8月18日)

みなさんは「富裕層」や「お金持ち」と聞くと、どのようなイメージを持つでしょうか。

メディアなどの影響で、お金持ちの世界は華やかで優雅な暮らしをしているというイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか。



一方で、世界的な投資家のウォーレン・バフェット氏は、日常生活は質素倹約を貫いていることで有名です。



世界の長者番付に載るような超お金持ちでありながら、贅沢な生活を望まず、資産の大半を慈善事業に寄付しています。



秋からはまた数多くの分野で値上げが始まり、節約の必要性を感じつつも、質素倹約が難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。



筆者は以前、銀行に勤めていましたが「富裕層の方々の習慣」には学ばせていただく考え方や行動をされる方が多くありました。



今回は、筆者の経験を元に「お金持ちの節約術4選」についてまとめていきます。





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■「富裕層」の定義とは?達成しているのはごくわずか



2020年に野村総合研究所(NRI)が発表した資料によると、1億円以上5億円未満の純金融資産保有額がある世帯を「富裕層」と定義付けています。



【写真1枚目/全2枚】日本の資産別世帯数とは?



「富裕層」で質素倹約を貫く人も。「お金持ちの節約術4選」を元銀行員が語る【8月ベストセレクション】
【写真1枚目/全2枚】日本の資産別世帯数とは?

出典:野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆円と推計」



富裕層は全体の約2%に留まるようです。夫婦共働きであればケースによっては達成できそうな金額に感じますが、全体で見るとごく一握りであることが分かりました。



先述でも触れたように、富裕層の方は普段の生活では無駄遣いをせず、質素倹約な生活を過ごされている印象があります。

具体的にその習慣や考え方を見ていきましょう。



■富裕層の節約術その1. 衝動買いはしない。無駄を徹底的に削減



お金持ちや貯蓄上手な方は、「必要なもの」と「欲しいもの」の区別ができており、計画性のない衝動買いはなるべく控えています。無駄遣いや不要なものには一銭も出さないといったマイルールを徹底しているのです。



いくら収入があっても、浪費をしてばかりでは貯蓄はできません。



貯蓄の前提として、「いくら使っていて、いくら貯まっているのか」といった家計を把握していることも重要です。



節約の第一歩としてよく挙げられるのが、「毎月の固定費」の見直しでしょう。「携帯代や電気代、ジム代、サブスクリプション」などの契約関連ですね。



固定費の見直しは面倒な手続きに感じますが、一度時間をつくり変更することで大きな節約効果が期待できます。ジムの収益を下支えしている存在が、ジム施設に通わず会費だけ払う「幽霊会員」とも言われていることはご存知でしょうか。



ついつい後回しになりがちなことですが、こうしたムダを省けば、浮いた固定費分を貯蓄に回せると考えると前向きに行動できそうですね。



■富裕層の節約術その2. 外見を着飾らず、見栄っ張り消費をしない



富裕層の方は、外見を派手に着飾るのではなく、内面を豊かにすることを重視する方が多い印象があります。

流行り廃りのないシンプルな装いをされる方を好まれ、長年使えるものを選んでいるという話をよく耳にしました。



彼らは自分の贅沢にお金を使うのではなく、家族や仲間との時間を大切にし、自分にとって価値があるものに投資します。



また、本や新聞を読む習慣があり、知的好奇心が高い方が多いという印象を持っています。大学やセミナーに通われる方や、資格取得など何事も前向きに取り組みたいという考え方をされる傾向もありました。

「時間」も「お金」も貴重なものであり、有限であると深く理解しており、両者ともに決して無駄にしないことをいつも意識されています。



■富裕層の節約術その3. 健康に気を遣い、早起きの習慣がある



「早起きは三文の徳」という言葉がありますが、お金持ちの方は早起き習慣があり、「朝」が得意な方が多い印象があります。



朝から軽い運動をする方や犬の散歩、身の回りの整理整頓などさまざまな「朝の習慣」を皆さん持っていました。早寝早起きが身についており、自分らしい気持ちの良い暮らしを見つけているのです。



また、お金持ちの方は健康管理に人一倍気を配っています。身体を壊してしまうと、仕事もできず、外出も難しくなり、医療費の負担も懸念されます。金銭的負担だけでなく、精神的負担にも繋がりかねません。

健康的で豊かな生活を過ごすために、健康維持に手間を惜しまれません。



■富裕層の節約術その4. 自動的に貯まる仕組みをつくる



富裕層やお金持ちの方は、「稼ぐ力」だけでなく、「地道な貯蓄」や「投資」を繰り返し継続されている印象があります。



収入が多くても、使うお金が多ければいつまでもお金は貯まりません。



貯蓄に成功している人の貯蓄方法として、「収入-支出=貯蓄」ではなく、「収入-貯蓄=支出」のような「先取り貯蓄」や「自動積立貯蓄」を貯蓄方法として取り入れている方が多いです。



「富裕層」で質素倹約を貫く人も。「お金持ちの節約術4選」を元銀行員が語る【8月ベストセレクション】

出典:金融庁「高校生のための金融リテラシー講座」(2022年3月17日公表)



■代表的な先取り貯蓄



  • 財形貯蓄
  • 自動積立定期預金

■自動積立貯蓄



  • つみたてNISA
  • iDeCo
  • 個人年金保険

自動的にお金が貯まるシステムをすることで、みなさん自然と貯蓄されています。



「毎月の給与の10%は貯める」など自分に合った目標を決めて取り組むと良いでしょう。自動的に口座引落されるため、計画的かつ確実に貯蓄ができます。



■今できることからはじめよう



今回は「富裕層の節約術」をテーマに挙げ、お金が貯まりやすい人が習慣的にしていることをまとめました。



「節約」と聞くと、「我慢しなくてはいけない」というイメージでなかなか続けられないと感じる方も多いと思います。まずは「毎月の固定費」の見直しなど、家計のムダを省くことからはじめてみるのはいかがでしょうか。



また、富裕層の考えを取り入れて、お金に対する見方を改めて考えるのも良いでしょう。



値上げが続く今こそマネープランを考え直し、貯めることに楽しみを感じながら、計画的で賢いお金の使い方を目指していきたいですね。



自分にとってのお金の使い方や今の生活について考えるきっかけになれば幸いです。



■参考資料



  • 野村総合研究所「日本の富裕層は133万世帯、純金融資産総額は333兆と推計」(2020年12月)( https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2020/cc/1221_1 )
  • 金融庁「高校生のための金融リテラシー講座」(2022年3月17日公表)( https://www.fsa.go.jp/news/r3/sonota/20220317/package.pdf )
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