「NAND祭りの閉祭宣言」で半導体市況の先行きに不安感?

■“半導体スーパーサイクル”の提唱者は真っ向反対



「NAND祭りの閉祭宣言」で半導体市況の先行きに不安感?

 クレディ・スイス証券は先ごろ、「NAND祭りの閉祭宣言」というリポートを発表し、これが物議を醸している。NAND型フラッシュメモリーは、直近のスマートフォン需要が減り、生産歩留まりも上がったことで需給が緩み、半導体はどこかの時点でマイナス成長に入っていくという指摘である。いわゆる半導体の好況が長く続くスーパーサイクルは消滅したと見ているのだ。



 半導体産業には、3~5年ごとに好不況を繰り返す独特の市況サイクルがずっと存在していた。これを俗にシリコンサイクルと呼び、かつては4年ごとに開催されるオリンピックイヤーにテレビなどの家電が盛り上がることから、オリンピックサイクルとも呼ばれていた。



 野村證券の名物アナリストとして知られる和田木哲哉氏が提唱した「スーパーサイクルを迎えた半導体業界」というオピニオンにより、これまでのシリコンサイクルとは異なり、好況が長く続くという予想が市場を席巻していた。これに対して、クレディ・スイス証券は半導体祭りはもう終わったのだと茶々を入れたことになる。スマホの低迷だけでなく、ZTEに代表される米中間の貿易摩擦により半導体の輸出ペースが鈍り、中国の半導体設備投資もダウン傾向に入る可能性を指摘しているのだ。



■IoT社会の需要は膨大、NANDだけが半導体にあらず



 さて筆者は、この半導体祭りの終祭宣言に対しては、かなり近視眼的な条件出しによる予想であると思っている。半導体の活況はスマホやデータセンター向けのNANDフラッシュメモリーだけで語られるものではないからだ。

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