本日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは109.40円↓下値メドは107.91円今朝の天気マークは「くもり」
※天気の判定基準は記事末尾にあります
「スーパー・サタディ」で何が起こる?
2年間に及んだ英国とEU(欧州連合)のブレグジット交渉が、ついに合意しました。しかし、安心はまだできません。英政府(ジョンソン首相)が合意しても、英議会を通るまでは、ブレグジットは成立しないのです。メイ前首相の時代、離脱協定案が英議会で2度も圧倒的多数で否決されたのを覚えている方は多いでしょう。
英議会は、明日土曜日に議員を緊急招集して採決する予定(スーパー・サタディ)。北アイルランドの民主統一党(DUP)は早々に反対を表明するなど、現時点の可決の確率はフィフティ・フィフティです。仮に離脱案が否決された場合は、不信任案の提出、解散総選挙という流れになるか、あるいは最悪「合意なき離脱」(強硬派にいわせると「クリーン離脱」)ということになります。
ブレグジットで何が一番もめているのかというと、北アイルランドの国境関税問題。北アイルランドの税関は、法律上は英国に属していますが、実質上はEUの管理下に置かれることになります。北アイルランドをEUの関税同盟にとどめ置くことは、真のブレグジット(EU離脱)にならないと強硬派は反対しているわけです。
では北アイルランドとアイルランド共和国にハードボーダー(物理的国境)を設置してはどうかということですが、これも問題。プロテスタントとカトリックの分断を深め、血と暴力の抗争が繰り返されるおそれがあるからです。