2024年10-12月期の大幅減益もAPソリューション需要は好調持続へ
現地コード 銘柄名 00522ASMPT
(エーエスエムピーティー)
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64.05HKD
(2/27現在)
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半導体製造装置大手のASMPTの2024年10-12月期の売上高は、経営陣が事前に示したガイダンスの上限に達した。AP(アドバンストパッケージ)ソリューションの高成長が背景。
10-12月期の利益率と純利益は主力事業の低迷に足を取られる形となった。売上高は前年同期比横ばいの34億HKドルと、ガイダンスのほぼ上限に達したが、粗利益率と営業利益率は37.2%、0.1%と、前四半期比で3.8ポイント、5.2ポイント低下。その結果、純利益は前年同期比94%減、前四半期比では83%減の400万HKドルにとどまった。BOCIは主に、自動車・工業向け需要の低迷、◇消費者エレクトロニクス分野の製品構成の劣化、◇再編コスト9,500万HKドルの計上――が、利益率の低下を招いたとしている。
続く2025年1-3月期の売上高に関する経営陣のガイダンスは、3億7,000万-4億3,000万米ドル(1米ドル=約7.78HKドル)。自動車や工業用など非AI部門の需要の軟化により、市場予想を10%下回るものの、消費者エレクトロニクス(家電や電子機器)需要の回復やTCB収入の期ずれ計上が一部カバーする見通しという。また、経営陣によれば、出荷額に対する受注額を示す「BB(book-to-bill)レシオ」は過去3四半期にわたって低調に推移した後、1-3月期には節目の「1」を上回る見通しとなった。
10-12月期にはAPの売上高が2億5,500万米ドルと、BOCIの予想を8%上回った。
BOCIは予想売上高をほぼ据え置く半面、非AI分野の成長鈍化を見込み、SMTの予想売上高を減額。また、主力のパッケージングビジネスの競争激化を考慮し、SEMI、SMT両部門の利益率を引き下げ、2025-26年の予想純利益を28%、16%減額修正した。一方、レーティング面の潜在リスク要因として、生成AI需要の減速、マクロ経済の軟化や地政学的リスク、自動車・産業用半導体需要の低調、設備投資の減速などを挙げている。
(Bank of China int.)