高配当利回り株への投資は、個人投資家にとても人気です。ただし、株価上昇が続き、かつて4~5%台だった利回りが、今は3~4%台に低下しています。


 そんな中、小型の高配当利回り株には、まだ利回り4~6%の銘柄があります。今日は小型高配当株の銘柄選びのコツを学びましょう。 


【投資クイズ】配当利回り4〜6%も!「小型高配当株」で資産形...の画像はこちら >>

今日のクイズ

 小型株の高配当利回り株への投資が面白くなってきました。ただし、小型株の場合、銘柄選別で気を付けるべきこともあります。今日は、それを学ぶクイズを出します。


<クイズ>
 以下の製造業A社・B社・C社の予想配当利回りは5.2%、5.8%、4.5%と高くて魅力的です。どれか一つだけ選んで長期投資するとしたら、どれが良いと思いますか?


<A社・B社・C社の予想配当利回り、財務情報など>
【投資クイズ】配当利回り4〜6%も!「小型高配当株」で資産形成するならどれ?
出所:筆者作成

 A社もB社もC社も、株式時価総額が1,000億円に満たない小型株です。


 時価総額5兆円以上の大型株ならば、財務も収益力もそこそこ良好と考えてOKです。


 ところが、時価総額の小さい銘柄の場合は、そうはいきません。財務内容や収益力をきちんとチェックする必要があります。営業利益率や自己資本比率、最高益をあげた年を見ながら、判断してください。


復習:高配当利回り株に投資する時注意すること

 連載「窪田真之のクイズでわかる!資産形成」では、高配当利回り株の選び方について、何回も取り上げています。そこで学んだことをまず復習しましょう。


 予想配当利回りが高い銘柄に投資する時に注意すべきこと。

それは「配当利回りは確定利回りではない」ことです。業績が悪化して減配になれば、利回りが低下します。株価が大きく下がる可能性もあります。


 銘柄選択にあたっては、単に予想配当利回りが高い銘柄を選ぶのではなく、長期的に保有して減配になりにくい銘柄を選ぶことが大切です。


 減配リスクの低い銘柄を選別するには、どうしたら良いでしょう。以下の条件に当てはまる銘柄は、減配リスクが低いと考えられます。


【1】時価総額が大きい
【2】収益力が安定的
【3】財務良好


【1】時価総額が大きい銘柄を選ぶのは簡単です。ただし、【2】収益力が安定的か、【3】財務が良好かを判断するのは簡単ではありません。


 でも心配は要りません。時価総額が「ばかでかい」銘柄から、配当利回りの高い銘柄を選べば、収益力や財務内容を個別に詳細分析する手間を省いても、一定の安定性が期待できる可能性が高いと言えます。


<高配当利回り株の選び方>

時価総額5兆円以上から選ぶだけでも良い

 収益力や財務に問題のある銘柄は、時価総額5兆円以上に大きくなることはありません。つまり時価総額5兆円以上の銘柄を選べば、収益力や財務内容は「そこそこ良好」と考えてOKです。


 2~3年前までは、時価総額5兆円以上の銘柄に配当利回りが4~5%ある銘柄がたくさんありました。

メガバンクや大手商社などがそうでした。そのころは、そういう銘柄を買っていくだけで良かったのです。


 ところが、近年、大型高配当利回り株は、すごい人気で、株価が大きく上昇しました。その結果、時価総額5兆円以上では、配当利回りの高い銘柄でも3~4%程度が多くなりました。


 そこで、改めて注目したいのが、小型の高配当利回り株です。今でも、予想配当利回り4~6%が多数あります。でも、そうなると、【収益力】や【財務内容】のチェックも必要となります。それを見るのが、今日のクイズのポイントです。


正解

正解:【1】C社は自己資本比率82%、営業利益率22%


 C社を選ぶべきです。自己資本比率も営業利益率も高いので、財務も収益力もしっかりしていると考えられます。営業利益率は本当は一期だけでなく4~5年の推移を見る必要があります。C社は、4~5年にわたり安定的に営業利益率が高いものと考えてください。


 最高益をあげた年が2025年度であるのも良いです。

前年に最高益をあげているということは、ある程度、成長性もあると思われます。


<再掲:A社・B社・C社の予想配当利回り、財務情報など>
【投資クイズ】配当利回り4〜6%も!「小型高配当株」で資産形成するならどれ?
出所:筆者作成

【2】A社は自己資本比率が低すぎて危険


 A社の営業利益率は10%とまあ良い水準ですが、自己資本比率が8%と低過ぎます。過去の業績に問題があったと思われ、財務がかなり悪化しています。最高益をあげた年が2007年度とかなり前なので、成長性がありません。


【3】B社は営業利益率が低すぎ


 B社は自己資本比率が48%あるので財務良好と推定されますが、営業利益率が低すぎます。利益率1%では、景気が悪化した時に、赤字に転落することもあります。最高益を更新したのが1991年度ということは、もう35年近く最高益を更新できていないことになります。ビジネスが衰退している可能性もあります。


投資の参考銘柄

 以下3銘柄は、財務内容が良好で収益力も安定的な高配当利回り株と判断しています。投資しても面白いと思います。


<高配当利回り株、投資の参考銘柄:2026年5月19日>
【投資クイズ】配当利回り4〜6%も!「小型高配当株」で資産形成するならどれ?
出所:QUICKより筆者作成、配当利回りは今期1株当たり配当金(会社予想)を5月19日株価で割って算出。今期とはトーモク・メイテックは2027年3月期、ベースは2026年12月期。営業利益率・自己資本比率は前期実績ベース

※本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資には元本割れなどのリスクが伴います。最終的な投資判断は、ご自身の責任と判断で行ってください。


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(窪田 真之)

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