日経平均の上昇をけん引してきた大型の半導体、AI関連株に過熱感があるものの、東証上場の日本株全体を見渡すと、割安感が出ていると判断しています。特に、業績好調な小型株の投資価値が高まっていると考えています。


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好業績小型株が割安のまま。日本株から「眠れるお宝銘柄」を見つけるには(窪田真之)
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日経平均は大幅反落、押し目買いの機会を探る

 6月8日の日経平均株価は、前週末比2,563円(3.9%)安の6万4,024円でした。一時、6万3,406円まで売られましたが、そこから持ち直して引けました。日経平均をけん引している半導体、AI関連株にやや過熱感があるものの、東京証券取引所の日本株全体を見渡すと、割安感があり、押し目では買いが入りやすくなっていると思われます。


<日経平均、東証プライム市場指数、東証スタンダード市場指数、東証グロース市場250指数の動き比較:2022年4月1日~2026年6月8日>
好業績小型株が割安のまま。日本株から「眠れるお宝銘柄」を見つけるには(窪田真之)
出所:QUICKより楽天証券経済研究所作成。2022年4月1日の値を100として指数化

 グラフをご覧いただくと分かるとおり、日経平均と比べると、東証の主要株価指数はどれも出遅れています。大型株中心の東証プライム市場の予想株価収益率(PER)は17.0倍、小型バリュー株中心の東証スタンダード市場の予想PERは14.2倍です。インフレによって増益率が高まっていく中で、割安と判断しています。


 東証グロース市場250指数の予想PERは33.6倍なので割安とは言えませんが、赤字企業でも上場できる東証グロース市場として、特に割高感はないと思います。


 東証プライム市場の予想PERは、企業業績のモメンタムが改善していることを受けて、一時20倍を超えていたものの、今は17.0倍まで低下しています。


<東証プライムの予想PERの月次推移:2022年4月~2026年6月(8日)>
好業績小型株が割安のまま。日本株から「眠れるお宝銘柄」を見つけるには(窪田真之)
出所:QUICKより楽天証券経済研究所が作成

 デフレ時代に東証プライムのPERは14~16倍まで低下したことがありましたが、インフレ時代に入ったことを考慮すると、今後は16~18倍を中心に推移すると予想しています。現在の予想PER17倍はちょうど真ん中で、割高感はありません。


 ちなみに、グローバルに比較すると、主要株価指数の予想PERはおおむね10~20倍の範囲に収まっています。


<世界の主要株価指数の予想PER:2026年6月8日時点>
好業績小型株が割安のまま。日本株から「眠れるお宝銘柄」を見つけるには(窪田真之)
出所:QUICKより楽天証券経済研究所が作成

日本株はバランスシートに余剰資産多い

 日本株はPERから見ると、割高ではないものの、割安とも言えません。私が、日本株は割安と言う時に特に意識しているのは、実質純資産と比較した割安度です。


<日本企業の自社株買い原資>
好業績小型株が割安のまま。日本株から「眠れるお宝銘柄」を見つけるには(窪田真之)
出所:楽天証券経済研究所作成

 日本企業は、バランスシート上に、持ち合い株式、賃貸不動産、余剰キャッシュなど、業務上の必要のない余剰資産をたくさん抱えています。

経営危機になった時に、リストラなしで生き残れるよう、なるべく多くの財務余力を蓄えておこうと、日本の経営者が準備してきたからです。


 その結果、日本企業には、財務内容優良で、収益力も安定的なのにPBR1倍を割れた企業が多数あります。PBR1倍割れなど株価割安な企業に、東証が「株主価値の改善策の開示と実行を求めた」ことにより、日本企業に自社株買いが増えてきています。


 米国企業は総じて、過去に自社株買いをやや過剰にやってきた結果、財務上のバッファーはほとんどありません。それと比べると、日本企業は、これから自社株買いを増やして自己資本利益率(ROE)を高めていく余地が大きく残されています。


 そういう意味で、私は「日本株は割安」と言っています。日本企業が、もし業務上必要のない持ち合い株式・賃貸不動産を全て売却して自社株買いに充てれば、発行済株式数は約20%減少し、1株当たり利益は約25%上昇すると試算しています。


 実際には、日本企業の経営者が財務上のバッファーを全て使って自社株買いをすることはあり得ません。今後、長い年月にわたり、自社株買いを少しずつ増やしていくことになると思います。それが、日本株を上昇させる要因になります。


日経平均にやや過熱感、小型バリュー・小型グロース株に上昇期待

 今後、先行して上昇した日経平均の上値が徐々に重くなる中、小型株の上昇が目立つようになると予想しています。


 以下のような小型バリュー株、小型グロース株を積極的に投資していきたいと思います。
【1】好業績で割安な東証スタンダード市場の小型バリュー株
【2】業績好調な東証グロース市場の小型グロース株
【3】東証プライム市場の小型バリュー株、小型グロース株


「超」成長株の見つけ方

 AIエージェント、フィジカルAI、エネルギー、バイオ、宇宙などこれから日本株をけん引する成長テーマが増えてくると思います。

成長株投資にチャレンジしたい方に、以下、私の新著をご紹介します。幻冬舎より5月27日に出版されました。


 私がファンドマネジャー時代に実際にやっていた成長株の見つけ方を解説しています。


2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーが明かす「超」成長株の見つけ方
好業績小型株が割安のまま。日本株から「眠れるお宝銘柄」を見つけるには(窪田真之)
2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーが明かす「超」成長株の見つけ方 書影

(窪田 真之)

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