
即復帰!というわけではないですが……。
アメリカのFAA(連邦航空局)は現地時間2020年11月18日(水)、これまで数度の航空事故を起こした、「ボーイング737MAX」の商用運航停止措置を約20か月ぶりに解除すると発表しました。これにより、ボーイング737MAXは、運用再開に向けての第1歩を踏み出すことになります。
ボーイング737MAX(画像:ボーイング)。
ボーイング737MAXは2016(平成28)年に初飛行した、ロングセラー機737シリーズの最新モデル。大型で効率のエンジンの採用や操縦システムの改修などが加えられています。しかし2018年にジャカルタで、2019年にエチオピアで墜落事故が発生。これは、同モデルで新搭載された「操縦特性向上システム(MCAS)」が作動したことで、パイロットの意に反して機首を下げ続けたことが要因とされており、運航停止の引き金となっています。
FAAによると、ボーイングは今回「操縦特性向上システム」のソフトウェアの機能を再設計。ボーイングによると、「操縦特性向上システム」を起動させる、「迎え角センサー」の情報処理方法を変更したといいます。また、パイロットの訓練プログラムのリニューアルなども実施するとのことです。
ただしFAAは同日、航空機が運航に戻る前に行わなければならない設計変更を指定する「耐空性指令」などを発令。737MAXが商業運航を再開するには、これらをクリアする必要などがあり、「すぐに空に戻ることはできない」としています。
なお、アメリカン航空は、順調にいけば12月29日(火)からニューヨーク~マイアミ線に737MAXを投入する見込みとのこと。また、対象便の乗客については、同モデルに搭乗したくない場合、すぐに新たな座席の確保ができるような柔軟性を確保するといいます。
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