西武鉄道が固定費の低減を目的に、自社の新造車とともに他社からの譲受で省エネ車両を揃えていくことを明らかにしました。その条件のひとつが「無塗装」であること。西武の顔でもあった黄色い電車と決別することになります。
大手私鉄が他社から車両譲受 異例の表明西武といえば「黄色い電車」――長年のイメージが大きく変わりそうです。
西武2000系(乗りものニュース編集部撮影)。
西武グループが2022年5月12日(木)に中期経営計画(2021~2023年度)の進捗状況を発表しました。このなかで、鉄道事業における2023年度3期以降の取り組みとして、保有車両数の低減などとともに、固定費削減を目的として「サステナ車両の導入」を打ち出しています。
サステナ車両とは、「無塗装車体、VVVFインバーター制御車両等の他社からの譲受車両を当社独自の呼称として定義」とされています。
これまで大手私鉄として、地方鉄道などへ中古車を譲渡してきた立場でしたが、逆に他社からの譲受を打ち出した点は異例といえます。SNSなどでも話題になっており、対象になりそうな車両へ西武線の行先を表示したコラ画像なども作られているほどです。
もちろん、自社独自の新造車の導入も進めており、2022年度も最新の40000系電車を3編成導入するとしています。ただ、これまで新造車によって古い車両をいつまでに、どう置き換えていくかという目標は立てておらず、省エネ車両の導入についても、他社に「後れを取っている」(西武鉄道)といいます。